サステナビリティ

人材育成

基本的な考え方

NGKグループは、NGKグループ理念の中で「人材」を私たちが目指すもののトップに位置付け、「社会に新しい価値を そして、幸せを」という私たちの使命の実現に取り組んでいます。教育プログラムの提供だけでなく、従業員それぞれが置かれた環境の中、事業への貢献に向けて、主体的な成長に取り組むことができる職場づくりや上司との連携にも取り組みます。

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従業員向け能力開発

日本ガイシは従業員の入社時および昇格などの節目ごとに、すべての職域を対象に、また国内グループ会社も含め、計画的な人材育成を行っています。
現在は、グループビジョンで掲げる5つの変革の実現に向けて、以下のような能力、マインドを持つ人材を育成することを方針に掲げ、関係する各部門で連携をしながら施策の強化に取り組んでいます。

  • 高度な知識、技術、能力を身に付け、主体的に問題に取り組む人材
  • チームワークを発揮し、粘り強く成果につなげる人材
  • 自律的に成長し、自身と会社を変革し続ける人材
人材育成に関する基本方針をまとめた図です。グループビジョンで掲げる5つの変革の実現に向けて、高度な知識、技術、能力を身につけ、主体的に問題に取り組む人材等を育成することを方針に掲げています。

2024年度 全社教育体系図

2024年度 全社教育体系図

基幹職コンピテンシー

日本ガイシは基幹職のマネジメント力向上を図り、組織の活性化を推進するため、基幹職に求められる要素を「基幹職コンピテンシー(行動特性)」として定義しています。
多様な人材が増える中、全社で広く認識を合わせることで、基幹職が効果的に業績に貢献できる体制をつくっていきたいと考えています。
基幹職コンピテンシー策定の狙いは次の通りです。

  • 自身に期待されている役割を正しく認識することで、会社の発展に向けた期待通りのパフォーマンスを発揮してもらう
  • 基幹職候補に自身の目指す姿を明確にしてもらい、基幹職登用に向けた成長を促す

目的別の研修項目

高度な知識、技術、能力を身につけ、主体的に問題に取り組む人材

従業員が業務遂行に必要なマインド、専門知識、スキルを習得するための教育やトレーニングを行います。習得した内容が業務の場面で実践されるよう、上司と連携した指導や、自部門の課題解決に取り組む教育プログラムも導入します。これらにより、従業員は単に「知っている」だけでなく、実践的な「できる」スキルを習得し、主体的に問題に取り組む能力を身につけることができます。

チームワークを発揮し、粘り強く成果につなげる人材

従業員がNGKグループの理念、ビジョン、企業行動指針を深く理解することで、業務目標の達成だけでなく、仕事に取り組む意義や判断の軸を自ら考察し、納得感をもって自身の行動に落とし込めるよう支援しています。従業員一人ひとりが働きがいを感じ、会社との一体感を醸成するためには、職場内での円滑なコミュニケーションや協力関係が不可欠です。そのため、入社時や昇格時にはコミュニケーション研修を実施しています。
また、NGKでは、チームの成長にはマネジメントの役割が重要であると考えており、そのため、現場をリードする職務に従事する従業員にはリーダーシップ研修を、基幹職にはマネジメント研修を提供しています。これにより、それぞれの立場からチームワークの発揮に向けてチームを先導する能力を育成しています。

自律的に成長し、自身と会社を変革し続ける人材

私たちは、従業員一人ひとりが自ら考え行動し、挑戦し、活躍することで、会社がさらなる成長を実現することを目指しており、そのために従業員の意欲向上とキャリア形成をサポートする教育を提供しています。
現代の働く環境は大きく変化しており、従業員が自身の価値観や特性、スキルに対する理解の上に立って、自らの役割認識とありたい姿を考察し、新たな業務への挑戦や成長に向けて前向きに取り組むことを後押しする研修を実施しています。
この研修には、昇格のタイミングや、40代・50代を対象としたキャリアデザインに関する研修やセミナーなどがあり、また、必須研修だけでなく、オンライン学習やキャリアカウンセリングの拡充も行っています。

キャリア自律推進の取り組み

リスキル・リカレント

NGKグループビジョン実現のためには、デジタルスキルを含め、カーボンニュートラル(CN)やデジタル社会(DS)といった成長分野で活躍できるスキルが一層求められます。必要なスキルが高度化、パーソナライズ化される中、タイムリーに習得できる機会の提供が求められます。社員の自己研鑽の一助となることをねらいに、全1万本以上のコンテンツを兼ね備えたe-ラーニングを導入、自律学習を希望する社員にライセンスを提供しています。これまでに、のべ約700人を超える社員がe-ラーニングを活用してリスキルに努めています。

業務遂行上の遵守事項

社会の一員として、従業員一人ひとりが理解し実践しなくてはならない内容について教育を行います。これを通して、高い倫理観を持ち、やるべきことを手抜きせず実行する人材の育成に取り組みます。
業務の基本としての「安全」「品質」「環境」「CSR」については入社時と各昇格研修の機会を捉え繰り返し教育を実施し、実践につながる確実な理解に至るよう努めています。

ものづくり教育

製造業の基本である、安全・環境・品質・納期・コストを見つめ、ものづくりの伝統と精神を継承するとともに、新しい価値の創造を支える人材育成のための教育を進めています。
そのために、日本ガイシの製品や技術内容を深く理解する固有技術教育と、自ら職場の改善に取り組むための意識と手法を学ぶ管理/改善技術教育を行います。
ものづくり基礎教育では、製造プロセスに沿ったプログラムで日本ガイシのセラミック技術を学び、ものづくりの全体像を知ることで、幅広い視点で業務に取り組む人材を育成します。
現場力強化研修では、作業長レベルの製造部門の社員に対し、職場風土改善および生産性向上に必要なスキルを学ぶ機会を提供することで、製造現場のリーダーとして模範を示し、経営に貢献する人材を育成します。

日本ガイシのものづくり教育の課程を説明した図です。ものづくり基礎教育から現場リーダーを育成する現場力強化研修、未然防止・信頼性マネジメントに至る流れを紹介しています。

デジタル人材育成

「NGKグループデジタルビジョン」に基づき、経営層から一般社員まで全従業者へのDX啓発、データ活用人材の育成(2030年に1,000人)、ブリッジ人材の育成へ取り組みます。
経験・役割に応じた階層別教育を行い、事業本部でDXの推進役となる「リーダー」、リーダーを支える「サポーター」、データ活用の考え方やプロセスを習得する「ビギナー」といった階層に分けて育成を行います。

育成施策例

  • リーダー育成プログラムとして、1年間所属部門を離れ専門部署に社内留学し、データ分析やデジタル技術を集中して学ぶ
  • 新入社員は入社後1年間、e-ラーニングでIT(情報技術)スキルを学ぶ

NGKグループデジタルビジョン

イノベーション研修

急激に変化する環境の中、SDGsや社会課題等からバックキャストし、イノベーションを起こす創造的思考や新しいビジネスを考えるポイントを学ぶためイノベーション研修を実施しています。
若手リーダー層向けのプログラムでは、認識の違い、価値観の違い、それらを乗り越え、他者と協業をしながらともに創り出し、実現していくためのメソッドを学びます。
また、既存の考え方や常識の枠にとらわれない、柔軟な発想力を養うことを狙いとして、ワークショップを通じて、思考の幅を広げるための手法や考え方を習得しています。
イノベーション研修で出てきたテーマを実際の新規事業につないでいけるよう提案制度も構築していきます。

理念教育の階層別研修

NGKグループ理念をNGKグループで働く一人ひとりが理解・共感することによって、それぞれの行動や判断に落とし込むことができるよう、キャリアの節目となる入社時、昇格時には、対象者全員に研修・ワークショップを実施しています。2023年度は新入社員、キャリア採用入社者、製造契約社員からの正規登用者、昇格者の約700人が受講しました。

企業史教育

先人たちが築き上げた企業活動の原点を振り返ることで、価値観を共有し、自らが今後どう行動すべきかを考察するために企業史教育を実施しています。
S群(主任クラス)向けプログラムでは「品質」「グローバル」などのテーマを中心に日本ガイシらしさについて深く考えさせる動画視聴による研修を実施しています。
英語版動画も作成し、海外グループ会社対象の教育でも開始しています。

新入社員英語研修

グローバル人材の早期育成を目的として、2011年度からスタッフ職の新入社員全員を対象にグローバル研修を実施しています。
まずは、グローバルマインドセットと英語研修を実施し、グローバルに働くことを具体的にイメージし、グローバル環境で必要な異文化理解やコミュニケーション方法を習得します。
次に英語研修を行い、英語力だけでなく、プレゼンテーションなどの実用的なビジネススキルを、各自のレベルに応じたクラス編成で効果的に習得します。

総合職新入社員一人当たりの英語教育にかける時間(2023年度実績)

総合新入社員一人当たりの英語教育にかける時間の、2023年度実績を示した数値です。年間で88時間となりました。

一部英語上級者は英語研修を受講せず16時間/年

海外実務研修・グローバルセミナー

グローバルに活躍できる人材育成を目指し、約半年間にわたり海外のグループ会社で海外実務研修を実施しています。若手従業員のうち、海外赴任候補者を対象に、異文化環境におけるコミュニケーション能力と実務対応能力の習得を図ることを目的としています。(新型コロナウイルス感染症の影響で2022年度・2023年度は実績なし。)
また、海外赴任候補者含め、海外業務に携わる従業員を対象に、異文化理解を基礎としたグローバルスタンダードなコミュニケーション・マネジメント手法の習得、語学研修、各国エリアスタディなど多岐にわたるグローバル研修を実施しています。

2023年度研修実績

研修参加者数概略(延べ人数)

正規従業員一人当たり研修受講時間

正規従業員一人当たり年間平均研修コスト

社会データ集

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