サステナビリティ

ESGマネジメント

NGKグループサステナビリティ基本方針

NGKグループは創業以来独自のセラミック技術で社会課題の解決に取り組んできました。これからもNGKグループ理念「社会に新しい価値を そして、幸せを」に基づき持続可能な社会の実現に貢献し、社会の皆さまからの期待に応え、信頼を得たいと考えています。この考え方を2023年4月、NGKグループサステナビリティ基本方針としてまとめました。

NGKグループサステナビリティ基本方針

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ESG推進体制

NGKグループは、ESG(環境・社会・ガバナンス)を経営の中⼼に位置付けています。海外でのビジネスが拡⼤する中、経営の透明性と⾃律性を⾼めるべく、NGKグループで働く全員が公正な価値観や国際的な⽔準の判断基準に従って⾏動できるよう環境整備を進めています。
2019年には、経営レベルでの情報共有・意⾒交換・⽅針議論の場としてESG会議を設置しました。2021年には、NGKグループのESGに関する活動を横断的に取り扱うとともに、情報発信を強化することを⽬的に、ESG推進統括部を設置しました。さらに2022年4⽉には、ESGおよびSDGsの要素を含むサステナビリティ課題への取り組みを強化するため、ESG会議を社⻑を委員⻑とするESG統括委員会とし、取締役会に報告する体制を整えました。

ESG推進体制

ESG推進体制図です。ESG統括委員会が中心となり各委員会および環境行動分科会と連携し取り組んでいます。活動内容はESG統括委員会より取締役会に報告されます。

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ESG活動の重点テーマと活動実績

NGKグループはESG(環境・社会・ガバナンス)を経営の中心に据えています。NGKグループサステナビリティ基本方針に基づいてマテリアリティを特定し、環境と社会への取り組みを推進するとともに、価値創造の基盤としてガバナンスの実効性を高めています。

NGKグループサステナビリティ基本方針

マテリアリティ
E
  • 気候変動への対応
  • 資源循環の推進
  • 環境汚染の防止
  • 生物多様性の保全と再生
S
  • 品質と製品の安全性の追求
  • デジタル社会インフラへの貢献
  • 人材価値の向上
  • 人権の尊重
  • 持続可能な調達の推進
価値創造の基盤(ガバナンス)
G
  • コンプライアンス
  • リスクマネジメント
  • コーポレートガバナンス

マテリアリティ

2024年度 ESG活動の重点テーマ

重点テーマ 主な取り組み 取り組みの主体
ビジョン実現に向けた環境行動
  • CO2排出ネット・ゼロに向けたインターナル・カーボンプライシング、省エネ、非化石燃料への転換、再生可能エネルギー活用
  • 環境行動5カ年計画、年次計画の立案およびフォロー
  • 循環型社会対応
  • 生物多様性対応
環境行動分科会
人権尊重への取り組み
  • NGKグループ人権デューディリジェンス
  • 雇用の促進と人材育成、労働慣行の改善
  • ダイバーシティ&インクルージョン
HR委員会
環境安全衛生委員会
サプライチェーン展開
  • CSR調達ガイドラインを見直し、サプライヤー行動規範制定
  • CSR調達の展開(人権、労働、環境、公正な企業活動等)
  • サプライチェーン人権デューディリジェンス
  • カーボンニュートラルScope3の把握
サプライチェーン分科会
HR委員会
ガバナンス体制の継続的見直し
  • サステナビリティ課題と経営への統合
  • 取締役会の監督機能強化
  • コーポレートガバナンス・コード対応
  • 企業行動指針・行動規範、サステナビリティに関する方針類の策定・見直し
  • 適切な情報開示と透明性の確保(国内外の開示基準への対応)
ガバナンス分科会
社会貢献活動
  • NGKグループの社会貢献活動方針の策定と実行・推進
  • 外国人支援
社会貢献活動分科会

2023年度 ESG統括委員会の実績

開催日 議題
第1回 2023年4月
  • ESG統括委員会の位置付け
  • 当社グループのサステナビリティ課題の認識
  • サステナビリティ基本方針とマテリアリティの開示について
  • 各分科会活動 年間計画
第2回 2023年5月
  • NGKグループ行動規範の制定について
  • ガバナンス報告書の改定について
第3回 2023年6月
  • 第5期環境行動5カ年計画
  • グリーンボンドレポーティング
  • 社会貢献活動方針の策定について
  • NGKグループ行動規範の運用について
  • ガバナンス報告書の改定について
  • 統合報告書 NGKレポート2023 制作状況報告
第4回 2023年9月
  • 当社グループのESG課題対応状況
  • 環境価値取得計画について
  • サステナビリティ情報開示プロジェクトの進捗について
第5回 2023年12月
  • CO2排出量削減計画の見直しについて
  • 方針類の見直しについて
  • ESG評価機関への対応について
第6回 2024年3月
  • CO2排出ネット・ゼロプロジェクト活動について
  • サステナビリティ情報開示プロジェクトの進捗について
  • 社会貢献活動について
  • 統合報告書 NGKレポート2024の制作について

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ステークホルダーとのコミュニケーション

NGKグループは、お客さま、サプライヤー、株主・投資家、地域社会の皆さま、行政・国際機関、大学・研究機関、従業員に対して当社グループへの理解を促進するとともに、すべてのステークホルダーとの対話を通じて活動や取り組みを継続的に改善しています。

NGKグループとステークホルダーとの関わりを示した図です。お客さま、取引先、株主・投資家、地域社会の皆さま、行政・国際機関、大学・研究機関、従業員がNGKグループを取り巻いています。

基本的な考え方

「NGKグループ企業行動指針および行動規範」では、ステークホルダーとのコミュニケーションに関連する、「企業情報の開示と説明」の項目で、次のように定めています。

ステークホルダーへの対応

ステークホルダー 対応 コミュニケーション(目的) コミュニケーション(手段)
お客さま お客さまからの信頼を獲得・維持するために、長期的かつグローバルな視点に立ち、地球環境の保全と社会の安全・安心を実現する商品やサービスの提供を通じて、新たな価値の創造に取り組みます。
  • CS(顧客満足度)向上
  • 品質向上
  • 公式ウェブサイト
  • お問い合わせ窓口
  • 展示会への参加
  • オープンイノベーションの実施
サプライヤー 「社会的協調」「門戸開放」「共存共栄」を調達活動の基本軸に掲げ、法の遵守のみならず、地球環境の保全、人権尊重、労働環境などに配慮した、オープンで公正かつ公平な調達行動により、サプライヤーとの相互信頼に基づく相互繁栄を目指します。また、「取引先ヘルプライン」を設置し、重要なお問い合わせを見逃さずに対応することで、公正な取引関係の維持に努めています。
  • 公正、自由、透明な取引の実現
  • サプライヤーとの情報交換
  • より良いサプライチェーンの構築
  • 業績説明会
  • 取引先ヘルプライン
  • 国内外のサプライヤー個別訪問
株主・投資家 経営情報、財務情報、商品・サービスに関する情報など、適時適切な情報開示に努めるとともに、対話を通じて期待にお応えし、企業価値の向上を目指します。
  • 企業価値向上
  • 株主総会
  • 決算説明会
  • 訪問・個別面談
  • IR関連イベントへの参加
  • ESG投資への対応
  • 公式ウェブサイト
従業員 人材が持てる力を十分に発揮できる舞台として、以下のような職場環境をつくり上げていきます。
  • 多様性を尊重し、さまざまな人が活躍できる職場
  • 豊かで活気あふれる職場
  • 挑戦を後押しするオープンな職場
また、一人ひとりが公平な処遇のもとで能力を最大限発揮できるよう、人材の成長を支援します。
  • 従業員の人間性尊重
  • 安全で働きやすい職場づくり
  • 職場環境、従業員満足度調査
  • 理念・方針の浸透
  • 社内報
  • 英語版社内報「Global MIZUHO」
  • ビデオニュース
  • 社内イントラネット
  • 労使懇談会/労使協議会
  • 組織活性度調査
  • CRS(Corporate Risk Survey)調査
  • ヘルプライン
  • ホットライン
地域社会 各国、地域の社会的課題に関心を持ち、地域に信頼される企業市民であることを目指して、地域のニーズに応じた社会貢献活動に積極的に取り組んでいます。
  • 信頼される企業市民として
    地域に根ざす
  • NPOなどとの協働活動
  • 従業員のボランティア活動
  • 労働組合と協調した社会貢献活動
  • 工場見学/イベントへの招待
行政・国際機関 ともに社会課題解決を目指す主体として協力しあうため、国際的イニシアチブなどへ積極的に参加しています。
  • 社会課題解決への取り組み促進
  • 国際的なイニシアチブへの参加
大学研究機関 産学連携による研究・教育活動を通して、科学技術の発展や社会課題解決に貢献する技術の開発などを進めています。
  • 科学技術の発展
  • 社会課題解決に貢献する技術の開発
  • 共同研究

NGKグループはステークホルダーとのコミュニケーションにおいて、グループの事業活動に関連する懸念事項の報告者が不利益を被ることがないよう保護します。

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イニシアチブへの賛同・参加

日本ガイシは、企業理念の下、持続可能な社会の実現に貢献すべく、事業を通じてより良い価値を社会に提供することを推進してきました。責任ある企業市民として、グローバル規模の社会課題の解決に貢献すべく、国際的なイニシアチブに積極的に参加しています。

国連グローバル・コンパクトに署名

NGKグループは、国連が提唱する企業の自主行動原則「グローバル・コンパクト」に署名しています。国連が採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」(Sustainable Development Goals)などを指標に、事業活動を通じて幅広く社会課題の解決に貢献することが、重要な社会的責任であると考えます。

国連グローバル・コンパクト

国連グローバル・コンパクトのロゴマークです。

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)

NGKグループは、金融安定理事会(FSB)により設置された気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に対して2020年2月に賛同を表明しました。気候変動がNGKグループの経営にもたらすリスクと機会のような課題の解決と必要な情報開示に、TCFDの枠組みを活用すべく、その検討を進めてきました。TCFD提言が開示を推奨している、ガバナンス、戦略、リスクマネジメント、指標と目標の4つの項目に沿って、シナリオに基づき分析した関連情報を開示しています。引き続き分析を深化させ、開示情報を充実させるとともに、ステークホルダーとの対話を進めていきます。また、気候変動関連の経営への影響を明確にし、対応戦略を講じることにより、事業の持続的な成長を図っていきます。

TCFD提言に基づく情報開示

気候関連財務情報開⽰タスクフォース(TCFD)のロゴです。

自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)

NGKグループは、自然関連の財務情報の開示に関する枠組みの開発や提供を目指す国際イニシアチブ「自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures: TNFD)」の取り組みに賛同し、2024年1月「TNFD Early Adopter」(早期採用者)に登録しました。今後、TNFDの提言に沿った開示を進めていくとともに、生物多様性や自然の保全・回復に向けた取り組みを加速させます。

TNFD提言に基づく情報開示

自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)のロゴです。

SBTi(Science Based Targets initiative)

NGKグループは温室効果ガスの排出削減目標について、国際的な認定機関「SBTイニシアチブ(Science Based Targets initiative)※1」からネットゼロ基準※2で認定を取得しました。バリューチェーン全体(スコープ3)で2050年までに基準年である2022年度比で90%以上削減することを目指します。この目標を達成するためのステップとして、2030年までにスコープ3を基準年に対し25%削減することを目指します。これらによりSBTイニシアチブよりネットゼロ目標として認定されました。

SBTi(Science Based Targets initiative)

1 SBTイニシアチブ
気候変動による世界の平均気温の上昇を、産業革命前と比べ1.5℃に抑えるという目標に向けて、パリ協定が求める水準に整合する科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標の設定を企業に働きかける国際的な環境イニシアチブ。CDP、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)の4団体が2015年に共同で設立。

2 ネットゼロ基準
パリ協定で定められた世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べ1.5℃に抑えるという目標を達成するための基準。 SBTイニシアチブにおいて、世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑えるために、バリューチェーン全体で2050年までに90%以上の温室効果ガス排出削減が必要であること、残りの10%は大気中からの炭素除去などによりネットゼロが実現されると考えられている。

Scope3 温室効果ガス(GHG)排出量

環境データ集

RE100

RE100(100% Renewable Electricity)は、事業で使用する電力をすべて再生可能エネルギーで賄うことを目指す企業で構成される国際的なイニシアチブです。NGKグループは2022年10月にRE100に加盟しました。日本ガイシは、中長期ビジョン「NGKグループビジョン Road to 2050」で、カーボンニュートラルを取り組むべき社会課題の一つとしています。また同時に策定した「NGKグループ環境ビジョン」では、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量ネットゼロを目標に掲げ、実現のための戦略の一つとして「再生可能エネルギー利用の拡大」に取り組んでいます。

RE100

RE100のロゴマークです。

その他参加イニシアチブ

日本気候リーダーズ・パートナーシップ [Japan Climate Leaders’ Partnership(JCLP)]

経団連生物多様性宣言イニシアチブ

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SDGsについての考え方

NGKグループは創立以来、きれいな空気や水を守り、より快適な暮らしを届けるための事業をエネルギー、エコロジー、エレクトロニクスの領域で展開しています。NGKグループの技術や製品には、SDGsに貢献しているものが数多くあり、今後も独自のセラミック技術を活かして持続可能な社会の実現に向けた新しい価値を提供していきます。

SDGsのロゴマークです。
目標 NGKグループの提供価値
貧困をなくそう
  • 適切な雇用を創出し、貧困を終わらせることに貢献します
飢餓をゼロに
  • 日本ガイシの製品がつくる社会インフラは、雇用の機会への平等なアクセスを確保します
すべての人に健康と福祉を
  • 紫外LEDに使われるマイクロレンズは、水や空気の殺菌に使われる紫外線光源のLED化を進め水銀の使用を減らします
  • 自動車排ガス浄化用セラミックスは排ガスをクリーンにします
質の高い教育をみんなに
  • 適切な雇用の創出により、教育への平等なアクセスを得られるようにします
ジェンダー平等を実現しよう
  • 日本ガイシの製品がつくる社会インフラは、女性の能力強化を推進します
  • 女性の参画および平等なリーダーシップの機会を確保します
安全な水とトイレを世界中に
  • セラミック膜フィルターは、安全性の高い水を提供します
  • セラミック膜フィルターは、排水を浄化します
エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • がいしは、電力の安定供給になくてはならないものです
  • NAS電池は、再生可能エネルギーの安定供給を実現します
  • 自動車排ガス浄化用セラミックスは排ガスをクリーンにし、化石燃料のクリーンな利用を実現します
  • 絶縁放熱基板は、パワーモジュールが使われるEVや再生可能エネルギーの安定供給を支えます
働きがいも経済成長も
  • 適切な雇用を創出し、従業員に働きがいのある職場を提供し、経済成長に寄与します
産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 薄型リチウムイオン二次電池は、IoT時代を電源供給で支えます
  • 電子・電気機器用セラミックスは、安価で普遍的な情報通信技術を支えます
  • 半導体製造装置用セラミックスは、生活の基盤となる半導体生産を支えます
  • 金属製品は、携帯電話や、自動車、産業機器など生活を支える機器に幅広く活用されています
人や国の不平等をなくそう
  • 差別行為の発生を防止し、違反行為があった場合には迅速に適切な対応をとります
住み続けられるまちづくりを
  • NAS電池は、都市のエネルギーマネジメントを革新し、持続可能な都市をつくります
つくる責任つかう責任
  • セラミックスの原料となる天然資源を効率的に利用します
気候変動に具体的な対策を
  • NAS電池は、再生可能エネルギーの安定供給を実現し、気候変動対策に貢献します
  • 絶縁放熱基板は、パワーモジュールが使われる再生可能エネルギーの安定供給を支えます
海の豊かさを守ろう
  • セラミック膜フィルターは、排水を浄化し、海洋汚染を防止します
陸の豊かさも守ろう
  • 社有地の生物多様性保全を進めています
平和と公正をすべての人に
  • 各国、地域の法令やルールを守り、国際間の取り決めを尊重してコンプライアンスを徹底します
パートナーシップで目標を達成しよう
  • 効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進します

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