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NGKグループビジョン

日本ガイシでは、2019年の「NGKグループ理念」制定に続き、会社の進むべき方向性について討議を重ねてきました。このたび、これを取りまとめ「NGKグループビジョン」として公表します。

理念とビジョン

「NGKグループビジョン」は、理念で私たちのミッションとして掲げる、「社会に新しい価値を そして、幸せを」を実現するため、私たちがありたい姿、なすべきことを示したものです。
未来社会がどのようなものか2050年を想定し、そこにおけるNGKグループの企業像を議論し、これから私たちが変革していくべきポイントなどをまとめました。

NGKグループビジョンで示す、ありたい姿となすべきこと

社会課題とNGK

日本ガイシは1919年の設立以来、時代の変化に合わせ、社会課題の解決に貢献することを目指し、ビジネスの多角化とグローバル展開を進めてきました。
現在、世界はさまざまな面で大きな変化の局面にあると認識しており、これを大づかみに捉えれば、「カーボンニュートラル化」と「デジタルの爆発的進化」、ということであると考えています。そこで、日本ガイシは中長期ビジョン策定にあたり、2050年の社会を想像し、私たちが取り組む社会課題をカーボンニュートラルとデジタル社会と設定しました。そして、そこからのバックキャストとして、今から私たちが行っていくべきことを考えました。私たちはこれからも日本ガイシ独自のセラミック技術をコアに社会に貢献していきたいと考えていますが、そのためには技術を研さんしレベルアップしていくことが必要であり、また、それをビジネスとして実らせるには、私たちの製品の売り方や経営にも大きな変革が必要です。今をいわば「第三の創業」と位置づけ、自己変革に取り組みます。セラミック技術をコアに従来は困難とされるものを実現するとともに、そのキーデバイスが社会に実装されるところまで手掛けていくことにより、事業による社会への貢献を果たしていきます。

2050年の社会を想像し、私たちが取り組む社会課題のキーワードをカーボンニュートラル(CN)とデジタル社会(DS)と設定

2050年の社会を想像

2050年の社会がどのようなものになるか、いろいろな未来予想が出されていますが、地球環境を保全する行動は倫理観・正義感とともに幅広く浸透し、再生可能エネルギーが電力や各種エネルギーの基軸となります。また、AIの進化によるあらゆる方面でのスマート化が、世界に大きな変化をもたらします。人々の生活も、社会をささえる産業も革新的な効率性を持つものとなり、人やモノは今とは比較にならないほどシームレスにつながることでしょう。

2050年の社会を想像

NGKの貢献アイテム

そうした未来に向けての社会課題の解決に、日本ガイシはセラミック技術を磨き、生かすことで、従来の常識では技術的に困難であったものを実現することにより、貢献していきます。
カーボンニュートラルやデジタル社会の実現に向け、日本ガイシは期待の新製品を既に手の中にいくつか有しています。そして今後さらに新しい製品やサービスを創出し、新しい価値を提供していきます。

日本ガイシはセラミック技術を磨き、新しい製品やサービスを創出し、新しい価値を提供する

NGKが提供する新たな価値

カーボンニュートラルに向けて

カーボンニュートラルに向けては、CO2の分離・回収が課題となっていますが、日本ガイシの技術を生かしたセラミック膜を用いれば、分子レベルで特定の気体を安定して高精度で分離・回収することが可能です。また、独自のセラミックセパレータと電解液に水溶液を使用した亜鉛二次電池は、発火のリスクがなく屋内で安全に使用できます。
さらに、これからの新製品として、CO2や水から高効率で燃料・原料を合成することができる固体酸化物形電気分解セルSOEC。また、大型セラミックスの押出技術・分離膜技術を活用した、合成燃料などの反応を高効率にするためのハニカム構造リアクターなどを開発していきます。

カーボンニュートラルに向けてSOEC(固体酸化物形電解セル)、ハニカム構造リアクターなどを開発する

CCU/CCSにおける例

CO2は回収、有効利用、貯留といった、CCU、CCSの必要性がいわれていますが、日本ガイシは、今後この図のように、その実現に貢献するさまざま装置で使われるアイテムを各種開発していきます。

CCU/CCSにおける例

デジタル社会に向けて

デジタル社会に向けては、IoTの普及、セキュリティー高度化などの課題に対し、従来は難しかった高温での耐久性や大容量・高出力を実現した超薄型の電池を、当社独自の結晶制御技術により実用化しており、微弱な電源の活用、カードやウエアラブルデバイスなどへの適用が大いに期待されます。また、5G、さらには次の6Gなど、新世代の高速通信ネットワークにはより精密かつ強力なフィルターが求められますが、当社独自の超精密研磨や接合の技術により生み出される高機能なウエハーが貢献します。
さらに、これからの新製品として、セラミックスの高精度技術を生かし、自動運転に貢献するモビリティセンサー、また、各種デバイスの超小型化や超高速通信などを実現する複合ウエハーなどを開発していきます。
このような新たな価値を日本ガイシは社会に提供することにより、持続的に成長していきます。

デジタル社会に向けて、モビリティセンサーや新規複合ウエハーなどを開発する

事業構成の転換

将来的な日本ガイシの事業構成イメージをご説明します。
カーボンニュートラルとデジタル社会を今後の成長分野と期待しており、これらの関連製品が2030年には日本ガイシ売上の50%、2050年には80%を占めるように事業転換していきます。

カーボンニュートラルとデジタル社会関連の売上高構成比は2050年に80%を目指す

これからの5年間

その事業転換を果たすための今後5年間のインプット、2025年の業績目標を説明します。
日本ガイシの過去5年間の実績は、既存製品の事業拡大に対応する設備投資をやや先行して積極的に進めたこともあり、フリーキャッシュフローがゼロに近くなっておりましたが、今後5年間では、この先行投資を生かした刈り取りが図れることなどで、ベースとなる設備投資や積極的な研究開発を推し進めながらも、フリーキャッシュフローは大幅に改善となる見通しです。これを、新たな成長分野への投資や変革への対応に用いていきます。
2025年の業績目標は、売上高6,000億円、営業利益 900億円、当期純利益600億円です。また、従来のROE目標、資本政策や配当政策を堅持しつつ、一株利益(EPS)を200円以上の水準にすることを目標としております。

2025年度の業績イメージ

5つの変革

ここまでご説明したような姿に転換していくためには、私たち自身が大きな変革を果たす必要があると考えています。そこで日本ガイシの重要課題として、「5つの変革」を設定しました。
一つ目、日本ガイシは社会の一員として事業により社会に貢献することを目指し活動しており、まさにESGを経営の中心と位置付けます。
特にE(環境)については、この「NGKグループビジョン」と並行してこのたび「環境ビジョン」を制定、カーボンニュートラルにおいて製品やサービスで貢献することと、自らも2050年の排出量ネットゼロを達成目標とすることを明確にし、推し進めていきます。
二つ目は収益力向上、今後5年、稼ぐ力を確実に高めてキャッシュを生み出し成長への循環を生むため、ROICと成長軸のマネジメントをグループ内に浸透させるとともに、強みを強化するため、新たな生産プロセスの革新活動に取り組みます。
三つ目、研究開発は、直近を含めた新しく事業化する製品により2030年に売上高1,000億円規模のビジネスを起こすことを目標とした活動に取り組み、これを「New Value 1000」と呼称します。これに向け、研究開発費を今後10年で3,000億円投入、中でもカーボンニュートラルとデジタル社会関連に注力するため80%を配分して取り組んでいきます。
四つ目、商品を開花させる力をもっと付けます。日本ガイシの強みにより生み出されるセラミック製品を社会でもっとお使いいただくため、マーケティング力を向上させ、外との協働も拡大し、モノを売るという視点を超えた価値提供への展開を図ります。
五つ目はDXです。わたしたちはこれらの変革、すなわちトランスフォーメーションを、デジタルを活用して推進していきます。

ありたい姿を実現するためになすべき5つの変革

NGKグループビジョン

「NGKグループビジョン」とは、私たちの「ありたい姿」を見定め、「なすべきこと」を明確にし、行動を起こすことです。日本ガイシは、必ずや、独自のセラミック技術でカーボンニュートラルとデジタル社会に貢献していきます。そのために、5つの変革に取り組み、事業構成を転換していきます。

NGKグループビジョンで示す、ありたい姿となすべきこと