サステナビリティ
知的財産マネジメント
NGKグループは知的財産の創造活動を奨励し、適切な権利の保護・活⽤に努めています。また、⾃他の権利を尊重することを基本⽅針として、事業・研究開発・技術部⾨と知的財産部⾨が緊密に協働し、戦略的な特許網の構築を⽬指して取り組んでいます。
例えば、膨⼤な特許データをグラフや図表で⾒える化した特許マップを作成して情報の共有化を図るなどして、⾃社・他社の特許状況を把握しています。
また、各製品系列や開発テーマについては、定期的に他社特許を把握し、特許侵害リスクを低減しています。
特許保有件数の推移


知的財産管理体制
専任部署としての知的財産部にて、NGKグループ全体の知的財産を一元管理しつつ、各部門と協働して知的財産に関する活動を推進しています。

知的財産部の業務
- 特許・実用新案・意匠などの出願・権利化・・・日本ガイシの研究・開発成果を知的財産として権利化し、知的財産面から保護する
- 特許調査・・・他社の特許状況を調査し、例えば日本ガイシが他社の特許を侵害するのを未然に防ぐ
- 特許管理システムの管理・運用
- 取得した特許権の維持管理・職務発明報奨制度の運用・特許事務所との連携
- コーポレートマークやプロダクト商標の出願・権利化・維持管理
- 著作権対応
- 知的財産に関する社内教育
知的財産教育の推進
若⼿技術者のための研修
若⼿技術者の基礎教育と特許出願者のスキルアップのため、e-ラーニングとセミナーを実施しています。
また、主に開発部⾨の若⼿技術者を対象に、特許検索⼿法の教育を実施しています。個々にパソコンを操作しながら実践的に検索⼿法を習得します。
2020年度は、新型コロナウイルス感染症対策として、リモートを活⽤して研修を実施しました。
2020年度に実施した知的財産教育
対象者 | 参加者数 | |
---|---|---|
特許法入門e-ラーニング | 若手技術者 | 82人 |
特許制度に関するセミナー(特許Ⅰ/特許Ⅱ/特許Ⅲ) | 若手技術者 | 168人 |
知的財産の検索・操作技能を養成するセミナー | 担当者、技術者 | 186人 |
対話形式少人数セミナー | 研究開発部門・事業部門の若手技術者 | 272人 (実施回数28回の合計) |
管理者向けの啓発プログラムの実施
日本ガイシでは、事業部⾨や研究開発部⾨での知的財産戦略を磨くために、管理層向けの啓発プログラムを実施しています。
2020年度は、3⽉にリモート⽅式で「知財を考える」シリーズ講演会の第10回を開催しました。「事業で勝つための知財戦略」と題し、講師として元セイコーエプソン株式会社知的財産本部⻑の上柳雅誉⽒をお招きしました。激変する事業環境・知財環境の中で事業に勝つための知財戦略を中⼼にお話しいただき、約200⼈が聴講しました。
従業員の発明を奨励する職務発明報奨制度
日本ガイシでは、従業員による優れた発明の創出を⼀層促進するため、2019年4⽉に、出願報奨、登録報奨、実施報奨、優秀発明報奨の4類型から構成される新たな職務発明報奨制度がスタートしました。
中でも、新設した優秀発明報奨は、特に優れた発明について、⾼額な報奨⾦と表彰で会社への貢献を称えるもので、事業への顕著な貢献が認められる特許・ノウハウを対象とする発明功績賞と、発明の内容が⾰新的である特許・特許出願・ノウハウを対象とする⾰新発明賞の2種類があります。
2020年度は、発明者等からの申請を受けて、何段階もの厳正な審査を経た結果、発明功績賞2件と⾰新発明賞1件の受賞が決定しました。また初めてノウハウが発明功績賞を受賞しました。
海外での知的財産リスクへの対応
グローバルな生産活動を行う自動車排ガス浄化用セラミックス関連の事業をサポートするため、海外の工場での発明を適切に管理する手法を構築し、日本と同レベルの知的財産マネジメントを推進しています。
TOPIC

⽶国の知財最新情報収集、実務修習ならびに代理⼈との円滑なコミュニケーションによる効率的な業務遂⾏を⽬的として、2020年度より知的財産部員を⽶国特許事務所に派遣しています。