デジタル社会インフラへの貢献
考え方
デジタル技術の進化は、通信、半導体やデータ活用を通じて社会や産業を大きく変えています。NGKグループは「NGKグループビジョン Road to 2050」で、2050年を見据えた取り組むべき社会課題として「カーボンニュートラル」と「デジタル社会」を掲げました。デジタル社会の成立には、高い信頼性と安定性を備えた物理インフラが不可欠です。NGKグループは独自のセラミック技術を中核に、半導体の製造、情報通信デバイスやデータセンターなどの分野で基盤材料・部品を提供し、デジタル社会インフラを下支えしています。
デジタル化が進むほど基盤材料の重要性は高まることから、当社はこの領域への貢献をマテリアリティの一つとして位置づけています。デジタル社会の進展に伴い、情報処理の高度化やデジタルデバイスの高性能化が進み、安定稼働や品質確保に対する要求も高まっています。NGKグループは、独自の優れたセラミック技術をさらに磨き、これらの社会的要請に応える製品を提供しています。
社会の変化に即した技術と価値提供を通じて、NGKグループはデジタル社会の基盤を支える企業としての役割を果たしながら、持続的な事業成長と社会課題の解決の両立をめざします。
デジタル社会インフラを支える製品
半導体製造を支える製品
NGKグループは、高い品質が求められる半導体製造工程に多様な製品で貢献しています。
セラミックヒーター
半導体の製造では、プロセスの高度化に伴い、高電圧や腐食性ガスなどの厳しい環境下でも確実に動作する温度制御部材が求められます。セラミックヒーターは、成膜工程の製造装置内で温度を安定的に制御し、工程の再現性と安定稼働を支える部材です。
NGKグループのセラミックヒーターは、耐腐食性や均一な熱伝導性を強みにしています。これらの強みを生かし厳しい環境下でも安定した性能を発揮できることから、AI向け半導体などの需要拡大に伴って重要性が高まっています。
静電チャック
半導体の製造工程では、ウエハーを安定して固定し、加工条件を精密に再現することが品質を左右します。静電チャックは、エッチング工程において静電気の力でウエハーを保持し、加工の基盤となる“固定”を担う部材です。
NGKグループの静電チャックは、広範囲な温度に対応でき耐食性に優れているため厳しい環境下でも安定した保持力を維持することが可能です。そのため、微細化や多層化など高集積化が進む工程においても、高精度なエッチングを支えています。
ハイセラムキャリア
AI向け半導体では、演算ユニットやメモリなどを高密度かつ高性能に集積する「チップレット集積」が重要となっています。チップレットを集積するために、パッケージング工程が必要となります。
NGKグループのハイセラムキャリアは、複数の小型半導体チップを組み合わせて高性能を実現するチップレット集積において、半導体チップを一時的に固定するためのサポートウエハーです。高純度アルミナを原料とし、不純物や気孔を抑えた透光性アルミナ材料を用いることで、反りにくさ、透光性、耐薬品性といった特性を備えています。ハイセラムキャリアは、こうした特性により、先端半導体のパッケージング工程における安定運用や歩留まりの向上に寄与し、高性能半導体の量産を支え、デジタル社会の基盤形成に貢献しています。
スマートフォンの通信品質を支える製品
複合ウエハー
スマートフォンでは、5G(第5世代通信システム)の次のBeyond 5Gに向けた技術開発が加速しています。こうした通信では電波を幅の狭い多数のチャンネルに分けて使うため、ノイズをカットし特定の周波数の電波を通すことが必要となります。このため、「フィルター」の性能が通信品質を左右します。
フィルターを通過する電波の周波数はフィルターの電極の間隔で決まりますが、作動中、温度は上昇するため膨張で電極間隔が広がり、通信品質が低下してしまいます。
NGKグループの複合ウエハーは、熱膨張しにくいシリコンを使用することで電極間隔の変化を抑制し、社会の重要なインフラであるスマートフォンの通信品質の安定化を支えています。
データストレージの大容量化を支える製品
圧電アクチュエーター
デジタル社会では、膨大なデータを安定して記録・読み出すストレージ装置が社会インフラとして機能しています。これらの装置では、情報を正確に扱うために、極めて高い精度での位置制御が求められます。
NGKグループの圧電アクチュエーターは、ストレージ装置の内部に組み込まれ、微細な動きを高精度に制御する役割を担い、データストレージの大容量化を支えています。データの高密度化が進む環境下においても、安定した記録・読み出しを支えることで、データ社会の信頼性向上に貢献しています。
光通信ネットワークを支える製品
光通信用パッケージ
インターネットでやり取りされるデータ量が増え、光で情報を送る通信機器には、より速く、止まらずに動き続けることが求められています。光通信用パッケージは、レーザーや光を受け取って電気信号に変える部品(受光素子)などを外部環境から保護し、光通信機器の安定動作を支える基盤部材です。
NGKグループは、高温同時焼成セラミックスの積層パッケージ技術を生かし、小型化・高信頼性・高性能を兼ね備えたセラミックパッケージを提供しています。通信の高速化(より広い帯域への対応)に向けたパッケージの提供を進め、光通信ネットワークの高度化を下支えしています。