社会

文化醸成

考え方・方針

NGKグループは、「NGKグループ人的資本経営方針」において、人材を重要な経営資本と位置づけ、その価値を最大限に引き出すことを人的資本経営の基本としています。
本方針の下、事業構成転換という経営課題に対応するため、「人材育成」「成長機会」とともに、「文化醸成」を重点戦略の一つとして位置づけています。
文化醸成においては、従業員一人ひとりが自律的に行動し、挑戦を通じて価値創造に取り組む組織の実現を目指しています。そのためには、多様な人材が互いに尊重し合い、安心して意見を述べ、挑戦できる風通しのよい組織風土が不可欠であると考えています。
当社は、これまで培ってきた「まじめ・堅実」という企業文化を基盤としつつ、そこに「挑戦」と「活気」を組み込むことで、変化の激しい事業環境に適応し続ける組織文化への進化を図っています。
こうした文化の下で、挑戦とエンゲージメントが相互に高まり、従業員と組織が一体となって変革を推進し続ける状態を目指しています。

推進体制

人的資本経営全体の推進体制については以下をご覧ください。

戦略および指標と目標

戦略

NGKグループでは、従業員一人ひとりの挑戦と成長の積み重ねがエンゲージメントの向上につながり、その高まりがさらなる挑戦につながる好循環を通じて、個人と組織が共に成長し続ける組織文化の醸成を図っています。

指標と目標

NGKは、文化醸成の進捗を把握するため、組織活性度(従業員エンゲージメント)調査において「挑戦」に関する設問を設け、従業員の現状認識を定期的に測定しています。
2030年度以降は「3.8以上」の達成を目標とし、挑戦を後押しする人事制度の導入・運用や基幹職新人事制度の浸透・定着などの施策を通じて、目標達成に向けた取り組みを推進していきます。
「3.8」は、従業員の約8割が「NGKは挑戦する企業である」と実感している状態を示す目標水準です。

組織活性度(従業員エンゲージメント)調査「挑戦」スコア
2025年度 2030年度以降
挑戦 3.3 3.8
  • スコアは1点~5点で示され、5点に近いほど、各設問に対する従業員の満足度が高いことを意味します

取り組み

従業員エンゲージメントの把握

組織活性度(従業員エンゲージメント)調査

NGKは、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる組織づくりに向けて、組織活性度調査を毎年実施しています。
本調査では、「仕事のやりがい」「職場」「上司・マネジメント」「挑戦」「多様性」などに関する従業員の認識を5段階で定量的に把握し、組織の状態を可視化しています。各項目のスコアは1点から5点で示し、目標水準を3.5以上としています。この基準は、回答者の過半数が4点以上(満足・肯定)と評価している状態を示すものです。
2025年度の調査には、5,151人が回答しました。その結果、項目ごとに前年度比で改善と低下が見られました。「女性活躍推進」と「仕事と生活のバランス」は過去3年間、着実にスコアが向上しており、直近年度においても前年度を上回りました。これらの成果は、管理職向けワークショップの実施や制度・職場環境の整備など、継続的な取り組みによるものと考えています。
一方で、「多様性の活用」と「挑戦」の2項目は、緩やかな改善傾向が見られるものの、目標水準には達していません。トップメッセージの発信や新規事業提案プログラムの導入などの施策を実施していますが、引き続き挑戦を後押しするマネジメントの強化や、多様な人材が能力を発揮できる職場環境の整備を進めていきます。
調査結果は、人事施策や人材育成施策の基礎データとして活用するとともに、職場ごとの結果を各所属長へフィードバックし、日常的な職場改善につなげています。これらの結果を改善サイクルに組み込み、働きやすく、やりがいを持って働ける組織の実現をグループ全体で推進しています。

組織活性度調査スコアの推移を示すグラフです。人材育成方針に関わるスコアと社内環境整備方針に関わるスコアとを提示しています。2025年度は全項目においてスコアが向上しています。
  • スコアは1点~5点で示され、5点に近いほど、各設問に対する従業員の満足度が高いことを意味します。目標である3.5以上は所属する従業員の過半数が4点以上と評価している状態を示しています

グローバルエンゲージメントサーベイ

NGKは、人的資本経営方針の浸透および働きやすい社内環境整備をグローバルで推進することを目的に、グローバルエンゲージメントサーベイを実施しています。2025年度は欧州のグループ会社3社と連携し、同方針に基づく13の設問で構成したサーベイを実施しました。結果は共通指標として本社経営層に報告し、海外グループ会社の組織状態の可視化を図るとともに、各社経営層および人事との対話を通じて施策の共有と改善に活用しています。2026年度は、対象を欧州以外の海外グループ会社へ拡大する予定です。

挑戦を後押しする制度

新規事業提案プログラム

NGKグループは、新規事業創出を加速するため、全従業員を対象とした新規事業提案プログラムを運用しています。本プログラムは、従業員一人ひとりの気づきや発想を新たな価値につなげ、挑戦を後押しする企業風土の醸成を目的としています。
アイデアは通年で募集し、書類審査と面談を経て市場性・事業性を検証するプレ調査へ進む仕組みを採用しています。事務局や社外メンターが伴走支援を行い、相談会やワークショップを通じてアイデアの具体化を支援しています。さらに、社内外の関係者との対話やプレ調査結果の共有により、部門を越えた共創環境を整備しています。優れた提案や活動に対しては報奨制度を設け、従業員の挑戦意欲を高めています。
2026年6月時点で、150件を超えるアイデア応募があり、部門での事業化検討につながる案件も生まれています。今後は本取り組みをグループ全体へ拡大し、新規事業創出のさらなる加速と挑戦文化の定着を目指します。

基幹職(管理職)人事制度

NGKは基幹職人事制度を改定し、多様な人材が活躍し、自律的に行動できる仕組みを整備しています。年齢や在籍年数に依存せず、職務内容に応じた処遇とすることで、挑戦する人材を後押ししています。また、全ての職務についてジョブディスクリプション(職務記述書)を整備・開示し、職務内容の明確化を図っています。
さらに、「NGKグループ人的資本経営方針」に基づき、変革への挑戦や多様性の活用など、ビジョンの実現に必要な行動を定義した基幹職コンピテンシー(行動特性)を設けています。これらを行動評価や360度サーベイに活用し、人材マネジメントの高度化を推進しています。

制度 概要
等級制度
  • 過去の実績ではなく、これから担う職務を基軸に等級を決定する
  • 多様な人材がそれぞれの強みを発揮できるよう、等級を複線化し、役割を明確にする
等級の種類
  • マネジメント:役職者として、組織運営と組織の成果に責任を負う
  • シニアプロフェッショナル:専門性の発揮や集団のリードで事業推進の中核を担う
  • エキスパート:極めて高い専門性の発揮によって事業推進の中核を担う
評価制度
  • 各年の評価結果を翌年の年収に反映
  • これまでの、成果に対する評価に加え、基幹職に求められる行動を評価する制度を導入
社内公募・スカウト制度
  • 他部門から直接スカウトを受け、本人の意志で選考プロセスに進むことができる社内スカウト制度の新設
  • 他部門の募集に対し、本人の意志で選考プロセスに進むことができる社内公募制度を、全基幹職に展開
株式インセンティブ制度
  • 基幹職を対象に、一定の条件を満たした従業員へ自己株式を活用した譲渡制限付株式を支給するインセンティブ制度
  • 従業員が株主視点を持ち、企業の中長期的な成長と価値創造に主体的に関わることを目的とする