MLCC(積層セラミックコンデンサー)製造工程における焼成炉の適用
日本ガイシは、セラミックスの製造で培った幅広い温度領域での高精度雰囲気制御技術と温度制御技術を生かしたローラーハースキルン(RHK)を供給。高容量・高品質なMLCCの製造が実現できます。
製品情報
ローラーハースキルンは、炉内の製品をローラーに乗せて搬送するタイプの連続型迅速焼成炉で、温度均一性、クリーン度、熱効率に優れています。大気、N2、O2、N2+H2などの雰囲気制御や予熱、焼成、冷却の各ゾーンで精密な温度制御を行うことにより、お客様のニーズに合わせた焼成条件を実現できます。脱炭素社会やカーボンニュートラルの実現に不可欠な全固体電池やリチウムイオン電池の正極材や負極材、電解質、デジタル社会を支えるMLCCに代表される電子部品の生産に広く活用されています。
O2濃度50ppm以下~99%以上まで対応できる高精度な雰囲気制御技術を保有。衛生陶器やタイルなどといったオールドセラミックスから、リチウムイオン電池の正極材や負極材、MLCCなどといった、脱炭素社会・デジタル社会を支える最新素材まで、幅広い製品の焼成に実績があります。
特殊炉内構造、センシング給排気システムの採用により、同一炉内での雰囲気切替及び超急昇温を実現。異素材を異なる温度で焼結させるMLCCなどの生産にも最適です。
日本ガイシ製高強度ローラーにより、多列・多段搬送が可能なため、従来比3倍の生産性を実現。限られた敷地面積で効率の良い生産を可能にします。
同一生産量費
低熱伝導率断熱材と6列2層搬送の組み合わせで、40%以上の省エネが可能。ランニングコストの削減だけでなく、脱炭素社会に向けた二酸化炭素の排出量削減にも貢献します。
駆動部の特殊シール構造とフラット天井の採用で雰囲気ガス量を20%低減。省エネ技術と併せて更なるランニングコストの削減に貢献します。
セラミック部品の適用でメタルレス。金属系異物の混入を嫌う電池業界や電子部品業界で高く評価を受けており、多数の実績があります。
製品の供給~回収、道具材の段積み~段ばらしまで含めたトータルサポート。工場の省人化に貢献します。
ローラーの両端支持と、日本ガイシ独自の「ユニバーサルジョイント」機構採用で高精度搬送を実現。長炉長でも安定した製品搬送を可能にします。
実績
リチウムイオン電池材料(正極材、負極材、前駆体)、全固体電池(固体電解質)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、固体酸化物形電解セル(SOEC)、セラミックコンデンサー(MLCC)、圧電素子、サーミスター、LTCC、インダクター、フェライト、マグネット、チタン酸バリウム、触媒、衛生陶器、タイル、ガラス基板など
仕様
温度 | ~1,600℃まで対応可能 |
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雰囲気 | Air, N2, O2, N2 + H2, N2 + H2O |
熱源 | SiCヒーター、金属ヒーター、Gas |
ローラー | SiC、ムライト、SUS |
炉長 | 1〜100m |
産業プロセス営業部