超薄型・小型リチウムイオン二次電池「EnerCera(エナセラ)」
独自の結晶配向セラミックス板を電極に使用したリチウムイオン二次電池です。小型・薄型で高容量・低抵抗、さらに高温プロセスでの実装が可能という特性を実現しました。
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日本ガイシが開発した超薄型・小型のリチウムイオン二次電池「EnerCera」は、コールドチェーン向け薄型センサータグに最適な二次電池です。医薬品輸送時に求められる適切な温度・湿度管理に貢献します。
コールドチェーンとは、製品の生産、輸送、消費までの過程を常に適切な低温の温度に保つ物流プロセスのことを指します。生鮮・冷蔵・冷凍食品のほか、半導体などの電子部品、医薬品分野など、低温管理が必要な商品や製品の品質と安全性を保つために使用されています。
コールドチェーンは温度に敏感な医薬品やワクチンなどの輸送で重要な役割を担っています。医薬品の輸送・保管中に温度が急激に変化すると品質劣化を招く可能性があることから、輸送・保管中の継続的な温度管理が必要とされています。
医薬品の輸送には厳格なガイドラインがあり、代表的なものとして「GDP(Good Distribution Practices)」と呼ばれる医薬品の適正流通基準があります。GDPは、医薬品サプライチェーン全体の品質確保を目的とした国際基準です。医薬品の品質維持のため、製薬会社や医薬卸、物流会社などはGDPで定められた基準に沿って流通時の状態を厳密に管理することが求められています。
GDPガイドラインに対応する輸送管理には、輸送過程の温度や湿度をリアルタイムでセンシング(計測)してロギング(記録)する温度・湿度ロガーや、事故が起きた場合は衝撃を検知して異常を知らせるシステムが不可欠です。加えて、医薬品包装はさまざまな形状のものが多いことから、容器から剥がれにくいセンサータグも必要とされています。
これらの条件をふまえ、湾曲面のある容器などにも対応できる温度・湿度ロガーとして、薄型で扱いやすい物流用センサータグのニーズが高まっています。
フレキシブルなセンサータグの実現には、薄くて軽い電源が適しています。
日本ガイシが開発したEnerCeraは、電極に当社独自の結晶配向セラミックス板を使用した、超薄型・小型のリチウムイオン二次電池です。従来のリチウムイオン二次電池では併存が難しかった小型・薄型、高容量、高出力、高耐熱、長寿命といったIoTデバイス用電源に求められる特性を実現しています。
EnerCera Pouchは超薄型で軽量なうえ、曲面にもしなやかにフィットするため、EnerCeraをフレキシブル回路基板と組み合わせることで、湾曲面にも容易に貼り付けられる、紙のように薄いフレキシブルなセンサータグを実現します。
医薬品の輸送にはコールドチェーンでの温度管理が重要です。
EnerCeraは安全性が高く、マイナス40度でも安定した通信と長時間動作が可能で、高出力という特長から長距離での無線通信にも対応します。これによりGDPガイドラインに対応する高度な品質管理を実現し、医療サプライチェーンの安定化やコンプライアンス向上に貢献します。
EnerCeraを搭載したセンサータグの活用例を紹介します。
−20℃対応のフレキシブルセンサータグで低温輸送管理を実現
電子デバイス事業部 営業部