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サブナノセラミック膜の適用例と分離特性

サブナノセラミック膜の種類と適用例

日本ガイシのサブナノセラミック膜の種類、適用例、システム例1)~3)についてご紹介します。

  適用先の例 分離対象の例
ガス分離 CO2-EOR実施油田の随伴ガス中のCO2回収
天然ガスからのCO2分離 1)
バイオガス精製 3)
CO2/CH4
天然ガスからのHe回収 He/CH4
化学プロセス等での水素分離
反応ガスからの水素回収
H2/メチルシクロヘキサン
H2/エタン
H2/CH4
H2/N2
天然ガスからのN2分離 2)
LNGボイルオフガスからのCH4回収
N2/CH4
産業排ガスからのCO2回収 CO2/N2
脱水 各種有機溶媒からの脱水
エステル合成プロセスでの脱水
使用済み有機溶媒のリサイクル
膜反応器(メンブレンリアクター)での脱水
水/アルコール
水/ケトン
水/エーテル
水/エステル
水/芳香族

1) 天然ガスからのCO2分離

サブナノセラミック膜によって、天然ガスに不純物として含まれているCO2を分離除去することで、膜1段で、メタンロスを抑えながら、高純度のメタンと高純度のCO2を得ることができます。

天然ガスからのCO<sub>2</sub>分離のシステム例

2) 天然ガスからのN2分離

サブナノセラミック膜を用いることで、天然ガスに含まれる不純物のN2を分離除去することができます。膜を2段にして配置することで、メタンロスを抑えながら、高純度のメタンを得ることができます。

天然ガスからのN2分離のシステム例

3) バイオガス精製

バイオマスからつくられるバイオガスには、メタンとCO2が含まれています。バイオガスに含まれているCO2の分離除去にも、サブナノセラミック膜を使用できます。膜を2段にして配置することで、高純度のメタンと高純度のCO2を得ることができます。

バイオガス精製のシステム例

サブナノセラミック膜の分離特性

サブナノセラミック膜の混合ガス分離特性

混合ガス組成
[数字はmol%]
試験条件 性能
供給圧力
[MPaG]
供給温度
[℃]
透過ガス組成
[数字はmol%]
分離係数
[-]
CO2 : CH4 = 50 : 50 0.3 25 CO2 > 99 >160
H2 : CH4 = 60 : 40 0.4 25 H2 > 99 >100
N2 : CH4 = 50 : 50 0.4 25 N2 > 96 >30
  • 分離係数 = 透過ガス成分比 / 供給ガス成分比

サブナノセラミック膜の各種有機溶媒からの脱水性能

分離方法 有機溶媒 試験条件 脱水性能
供給液
有機溶媒濃度
[wt%]
供給液
温度
[℃]
透過側
真空圧
[torr]
水透過速度
[kg/m2h]
透過液
有機溶媒濃度
[wt%]
浸透気化
(PV)
アルコール イソプロパノール 90 70 50 3 <1
n-ブタノール 90 70 50 4.5 <1
ケトン アセトン 90 45 10 1 <2
エーテル テトラヒドロフラン 90 50 10 4 <1
エステル 酢酸エチル 97 70 50 6 <1
有機酸 酢酸 30 90 200 9.5 <1
蒸気透過
(VP)
アルコール エタノール 90 105 10 6 <1

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日本ガイシは細孔径の異なる各種セラミックフィルターを販売しています。

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