

新製品の創出
高温・高湿環境でも使用可能な高速応答CO2センサー
概要

日本ガイシで開発中のCO2センサーは、車両やプラントなどから排出されるガス中のCO2、H2O濃度を測定することのできる小型センサーです。
車載用NOxセンサーで培われたセラミック技術を応用し、高温環境下や水蒸気の存在する環境下でもリアルタイムに高精度なCO2測定が可能です。
各種車両や製造プロセスなど各所でのCO2測定により、CCS※1(Carbon dioxide Capture and Storage)やCCU※2(Carbon dioxide Capture and Utilization)に貢献することが期待されています。
※1 CCS:CO2の回収・貯留
※2 CCU:CO2の有効利用

特長
CO2とH2Oを高精度で同時測定
測定ガスの相互干渉を受けることなく、CO2およびH2Oのガス濃度を高精度で同時に測定することが可能です。
他のガス分析計では困難な、水蒸気が共存するガス環境下でも測定が可能で、除湿などの前処理が不要です。
高温・高湿環境下でも使用可能で、ガス排出量モニタリングを実現
セラミック製のため耐震性、耐腐食性に優れ、氷点下から燃焼排ガスなどの高温までの厳しい環境でも使用できます。さらに一般的な光学系分析計などと比較して直接・高速測定が可能です。
これによりプラントのフィードバック制御や、製造工場のガス排出量モニタリングを実現します。
基本仕様(開発中)
CO2およびH2O測定濃度範囲 | ~約30% |
---|---|
測定精度※ | ±5% rdg. |
使用環境温度 | -40℃~950℃ |
測定条件による

CO2濃度測定精度
ガス組成:CO2=0~20%, H2O=3%, N2バランス(破線は±5%)

H2O濃度測定精度
ガス組成:CO2=0%, H2O=0~20%, N2バランス(破線は±5%)
カーボンニュートラル社会に貢献するCO2センサーを開発
NGKグループではカーボンニュートラル(CN)社会の実現に向けて、CN関連製品・サービスの開発と提供を進めています。
その一環として、CO2を適切に管理するCO2センサーを開発しています。CO2センサーをCCS/CCU各プロセスに適用し、温室効果ガスの排出量を見える化することで、温室効果ガスの排出量の見える化、製造プロセスの効率化などの用途も想定しています。
想定用途
- 燃焼排ガス中CO2の測定
- CO2回収装置におけるCO2回収量の測定
さらに、NGKグループでは大気中のCO2を吸着・回収する「ダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)用セラミックス」や混合ガスや混合液から特定の気体や液体を分子レベルで分離する「サブナノセラミック膜」などの開発も進めています。