デジタルビジョン

グループ全体で
DXの推進を加速

NGKグループデジタルビジョン

NGKグループは、2050年を見据えた「NGKグループビジョン Road to 2050」を策定し、その実現のために①ESG経営の推進 ②収益力向上 ③研究開発への注力 ④商品開花への注力 ⑤DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進の5つの変革に取り組んでいます。DXを5つの変革の推力と位置付け、NGKグループ全体でDXを加速し、2030年にはデータとデジタル技術の活用が当たり前の企業となることを目指して、「NGKグループデジタルビジョン」を策定しました。

NGKグループデジタルビジョンを説明した図。2030年にデータとデジタル技術の活用が当たり前の企業に変革すことを目指します。ありたい姿はDXを「5つの変革」の推力として、「第三の創業」を実現し、カーボンニュートラルとデジタル社会に貢献することです。そのためになすべきこととして「人材」「デジタル」「組織・風土」を施策の柱に設定しています。人材:経営層から一般社員まで全従業者へのDX啓蒙、データ活用人材の育成(2030年に1,000人)、ブリッジ人材の育成 デジタル:データ利活用基盤の構築、次世代技術の開発(MI、PI、CPS)、強固なITセキュリティー 組織・風土:経営層のコミットメント、グローバルでの連携・推進、NGKグループ全員の意識改革(アジャイル、挑戦)

※1 経営・業務・ITのバランスがとれた施策を打ち出せる人材

※2 マテリアルズ・インフォマティクス。AIの中核技術である機械学習やビッグデータなどの情報科学を新材料・新素材開発に生かす取り組み

※3 プロセス・インフォマティクス。情報科学を、新プロセス開発に生かす取り組み

※4 サイバーフィジカルシステム。現実世界から収集したデータを仮想空間で再現、分析し、現実世界にフィードバックすることで価値創造する取り組み

3つのなすべきこと

NGKグループデジタルビジョンでは、「人材」「デジタル」「組織・風土」を施策の柱として設定しています。

人材

NGKグループでは経営層を含む全社員へのDX啓発活動として、DXに関する講演会や他社との交流会の実施、社内ポータルサイトの活用などにより情報発信を行っています。

2030年までには1,000人のデータ活用人材を育成することを目指し、階層別教育を推進しています。2021年からは各部門のDXを牽引する人材の育成に注力し、本業とは兼務をせずにデータ分析やデジタル技術を学ぶ社内留学制度を導入しています。

DX人材育成

デジタル

データ利活用基盤の構築をテーマに、誰もが容易に活用できるデータプラットフォームの構築を進めているほか、NGKグループ全体のITセキュリティー対策の見直しや強化にも注力しています。

プロセス・インフォマティクス(PI)やサイバーフィジカルシステム(CPS)など、次世代技術の開発・運用も積極的に進めており、全社プロジェクト「MI(マテリアルズ・インフォマティクス)」では、材料開発のリードタイムをこれまでの10分の1に短縮することを目指します。

NGKグループのMI

組織・風土

経営層の強いコミットメントにより、DX推進が経営戦略の一部であると周知・浸透させるとともに、グループ一丸となって取り組むDX推進体制を構築していきます。

海外拠点との連携強化として、全社共通のKPIを定めることで同じ目標に向かってグローバルなDXを進めています。NGKグループの社員一人ひとりが業務の変革に意欲的に取り組む「変革マインド」の醸成に努め、現状100件/年のDXプロジェクトを300件/年に増やします。

DX推進ロードマップ

「データとデジタル技術を活用した企業変革」を実現するために、2030年までのロードマップを策定しています。デジタルビジョンの「3つのなすべきこと」を軸に、3つのステップで段階的にDXを推進していきます。

DX推進ロードマップを説明した図。2023年まではステージ1としてデジタル活用の基盤づくりを、2025年まではステージ2として推進体制の確立と実績の積み重ねを、2030年まではステージ3としてDX活動の全方位展開を実施予定です。

3つのステップ

STAGE 1(~2023):デジタル活用の基盤づくり

NGKグループのDXを牽引するDX推進組織の設立やDX人材の育成などを通じて、デジタル活用の基盤を構築します。DX戦略の基本であるアナログデータのデジタル化を進め、業務の効率化、省力化を図るとともに、社員のデジタルリテラシー向上にも取り組みます。

STAGE 2(~2025):推進体制の確立と実績の積み重ね

STAGE2での実績を社内で水平展開し、部門それぞれの業務や製造工程のデジタル化を進め、DX活動の自走化を促します。デジタル技術による業務プロセスの変更と再構築をしていくとともに、自部門の新たなニーズの掘り起こしにつなげていきます。

STAGE 3(~2030):DX活動の全方位展開

データとデジタル技術を活用し、全社レベルでビジネスモデルを変革します。企業文化や組織、業務プロセスの変革によってこれまでにない価値を創出し、競争優位性を確立します。活動を部門単位から事業部単位へと領域を広げて全体最適を図り、さらなる変革に継続して取り組むことで収益力向上を実現します。