サステナビリティ
マテリアリティ:生物多様性の保全と再生
基本的な考え方
日々の生活や社会経済活動の多くは、生物多様性が生み出す多様な恩恵(これを「生態系サービス」と呼ぶ)に依存しています。しかし、2019年の生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学 政策プラットフォーム(IPBES)の「生物多様性及び生態系サービスに関する地球規模評価報告書」によると生物多様性や生態系サービスが過去50年間で大幅に失われており、これまでの経済成長の仕方が持続可能ではないことを示唆されています。2022年には、国際的な生物多様性に関する枠組みとして「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されました。ここでは2050年ゴールとSDGsと整合的な2030年ターゲットが設定され、その目標達成には企業セクターの変革が必要だと強く認識しています。
NGKグループにとっても、長期的には事業活動そのものにも影響が及ぶ可能性があるため、バリューチェーンの中でそれぞれの事業がどのように自然に依存し、また影響を与えているのかを把握することが重要です。
このような国際動向やNGKグループと自然との関わり方を踏まえ、NGKグループは生物多様性の保全と再生を重要課題の一つとして定め、取り組みを推進していきます。
社会にもたらす価値
従業員一人ひとりが環境保全の意識を持ち、自社のバリューチェーンにおける生態系への環境負荷を最小限に抑制しつつ、環境貢献製品の開発・提供を通じて生物多様性の保全と再生に貢献します。
関連するSDGs
リスクと機会
リスク | 機会 |
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アプローチ
NGKグループは2021年に「NGKグループビジョン Road to 2050」を公表し、同年4月に「NGKグループ環境ビジョン」を策定しました。この中で、「自然との共生」の実現に貢献することを一つの柱として掲げています。この環境ビジョンを実現するために、2025年度における環境活動の目標として「第5期環境行動5カ年計画」を策定し、この計画に基づき、社内外の協働を通じて取り組みをすすめています。
さらに、今後は外部動向をふまえ、2050年に向けた戦略とロードマップを描いていく計画です。
主要な取り組み
NGKグループの生物多様性の保全と再生に関する主な取り組みは以下の通りです。
今後に向けて
NGKグループは、持続可能な社会の実現を目指す上で、生物多様性保全への対応を重要な課題の一つと捉え2022年度は生物多様性や自然資本をめぐる企業に対する要請・期待や外部動向に関する調査を進め、ESG統括委員会で報告し課題の重要性を共有しました。
今後、例えばTNFD(Task force for Nature-related Financial Disclosures:自然関連財務情報開示タスクフォース)の枠組みで提唱されているLEAP(Locate、Evaluate、Assess、Prepare)アプローチに沿って、 リスクや機会の評価の開始を検討します。また2050年に向けた方針とロードマップを描いていく計画です。
NGKグループのマテリアリティの全体像は、マテリアリティをご覧ください。