企業情報

独自のAIを活用した新規用途探索の実証実験を開始

2024年02月08日

日本ガイシ株式会社(社長:小林茂、本社:名古屋市)はこのたび、AI(人工知能)サービスの開発・運営を行うストックマーク株式会社(東京都港区)と、AIを活用して日本ガイシの製品や技術の新規用途探索を高精度化・高速化する実証実験を開始しました。日本ガイシが保有する特許や論文を含む社内外文書と、ストックマークが開発した独自のAIを組み合わせることで用途探索を加速させ、早期の新事業創出を図ります。

 ストックマークが開発したAIは、最新の特許や論文、社会課題、ニュースといった大量の外部情報をもとに作成された独自の大規模言語モデル(Large Language Model: LLM)です。日本ガイシの製品・技術と外部情報の関係性を正確かつ高速で結びつけることが可能で、専用画面上で製品名や技術名を入力すると、関連する新事業の提案を受け取ることができます。

 自社の要素技術と社会課題をかけ合わせた新規用途の探索には従来、膨大なテキストデータを属人的に解析する必要がありました。このたびの取り組みでは、テキストデータの解析を人に代わってAIが担うことで、時間と労力を大幅に削減することができ、自社の強みを生かせる未開拓市場を効率的に検討することが可能となります。実証実験では年内をめどに100個以上の事例を出力し、この中からさらに有望な新規用途を抽出することを目指す計画です。

 NGKグループは、2050年の未来を見据えた中長期ビジョン「NGKグループビジョン Road to 2050」で、カーボンニュートラルとデジタル社会分野への事業構成転換を掲げており、通過点である2030年に新事業で売上高1,000億円以上を目指す「New Value 1000」に取り組んでいます。今後も当社の成長に資するテーマの開発に注力し、新製品・新事業の創出を進めていきます。


  • 大規模言語モデル : 大量のテキストデータを使ってAIが分析するモデル。ChatGPTなどのAIに使われており、自然言語を用いたさまざまな処理を高精度で行うことが可能。


ストックマークの大規模言語モデル(LLM)による新規用途抽出のイメージ


日本ガイシ株式会社 代表取締役副社長 DX推進統括部所管 丹羽智明 コメント

丹羽智明の写真

 日本ガイシでは、2030年までに新事業で売上高1,000億円を目指す「New Value 1000」を実現するために、2022年に市場や顧客のニーズを素早く取り込む機能を担う「NV推進本部」を新設しました。
 New Value 1000を成し遂げるためには、さらに「マーケットイン」の姿勢で新事業を創出していく必要があります。タイムリーに社会課題(ニーズ)を収集する技術を持つストックマークのLLM技術と、日本ガイシが保有するさまざまな情報(シーズ)をかけ合わせることで、これまで気付かなかった新しい価値を発見し、目標達成に寄与することを期待しています。

ストックマーク株式会社 代表取締役 CEO 林達 氏 コメント

林達氏の写真

 AIやLLM技術の進化によって、私たちは30年に一度の大きな転換点にいます。テクノロジーやソフトウェアと人の関わり方、そして企業と人が新価値を創出するプロセスはこの3年で一変すると考えています。
 セラミック技術を基盤とし、エネルギーや環境保護からデジタルまで幅広い分野で事業展開されている日本ガイシとの取り組みを通じて、企業がニーズとシーズをかけ合わせる価値探索の時間を短縮させ、継続的に価値創出できる仕組みを目指していきます。

ストックマーク株式会社について

 ストックマーク株式会社は「価値創造の仕組みを再発明し、人類を前進させる」をミッションに掲げ、最先端の自然言語処理技術を活用し、多くの企業の事業創造活動を支援していますストックマークでは自然言語処理技術を活用し、国内外の約35,000サイトのビジネスニュースを分類しています。業務に直結する情報をAIが届けることにより、組織の情報感度を高め、事業アイディアの着想と組織内での発展を促す「Anews(エーニュース)」、AIが組織や業務に合わせて必要な情報を構造化し、示唆が得られる市場調査サービス「Astrategy(エーストラテジー)」を通じて企業の新たな価値創造をサポートします。

  
会社名 ストックマーク株式会社
所在地 東京都港区南青山一丁目12番3号 LIFORK MINAMI AOYAMA S209
設立 2016年11月15日
代表者 代表取締役CEO 林 達
事業内容 自然言語処理を活用した、事業機会の探索と意思決定の支援を行うサービスの開発・運営
URL https://stockmark.co.jp/

以上

一覧へ戻る