企業情報

NEDOのグリーンイノベーション基金事業に参画
セラミック膜を用いた微細藻類の分離技術の開発を加速

2023年03月27日

日本ガイシ株式会社(社長:小林茂、本社:名古屋市)はこのたび、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業のテーマの一つで、ちとせグループ※1の株式会社ちとせ研究所(川崎市)※2が実施予定先として採択された「光合成によるCO2直接利用を基盤とした日本発グローバル産業構築」に参画しました。セラミック膜を用いた微細藻類の分離技術の開発に取り組み、カーボンニュートラルに貢献するバイオ産業の創出・社会実装促進への貢献を目指します。

 グリーンイノベーション基金事業は、2050年カーボンニュートラル達成を経営課題として取り組む企業などに対して10年間、研究開発・実証から社会実装までを継続して支援する事業です。当社が参画するテーマは、CO2を原料に生産できる微細藻類などの微生物を用いた製品の製造技術の開発に取り組むもので、当社はセラミック膜を用いた微細藻類の分離技術の開発を行います。実証は、NEDOが進めるプロジェクトとしてちとせ研究所がマレーシアに建設した世界最大規模の5ヘクタール規模の藻類培養設備で2023年3月から行われています。開発・実証を通じて、微細藻類を用いたバイオプラスチックや機能性素材などの化学品、燃料、食品、飼料などの商業生産化への寄与を目指します。

 世界的なカーボンニュートラルの潮流を受け、微細藻類を用いたバイオマス燃料など、微生物をはじめとする非化石原料を利用したバイオ産業が注目されています。セラミック膜は、これまでにしょうゆや酢などの食品生産時の原料を抽出する分離工程に採用されており、高耐食性・高耐熱性といった特長から、微生物を用いた製品の製造工程に有効な分離技術としてバイオ産業向けにも利用が進められています。

 NGKグループは中長期ビジョン「NGKグループビジョン Road to 2050」で、カーボンニュートラルを取り組むべき社会課題の一つと策定し、新製品・新規事業の創出に取り組んでいます。本基金事業への参画によりセラミック膜の開発をさらに加速させ、他参画者とも協働しながらカーボンニュートラルの実現に貢献します。

 当社は、ちとせグループが運営するMATSURIプロジェクト※3に産業構築パートナーとして参画しています。

  • ※1ちとせグループ
    ちとせグループは、世界のバイオエコノミーをリードするバイオ企業群です。千年先まで人類が豊かに暮らせる環境を残すべく国や多くの企業と協力し、経済合理性を成立させながら技術を社会に展開しています。
    https://chitose-bio.com/jp/

  • ※2ちとせグループの中核企業として技術開発・事業開発を行う株式会社ちとせ研究所
    設立 : 2002年11月
    本社 : 神奈川県川崎市
    代表者 : 代表取締役 CEO 藤田朋宏 Ph.D. 、代表取締役 COO 釘宮理恵

  • ※3MATSURIプロジェクト
    藻類の大規模生産と事業化に強みをもつちとせグループが主体となり、日本を代表する企業群・行政と共にこれまで誰も成し得なかった藻類産業を構築するプロジェクト。MATSURIの名の通り、人類史上に残るお祭りとするべく、藻類の活用を通じたサステナブルな社会づくりを構築します。
    https://matsuri.chitose-bio.com/

セラミック膜の例
セラミック膜の例
マレーシアに建設された藻類培養設備(ちとせ研究所提供)
マレーシアに建設された藻類培養設備(ちとせ研究所提供)

以上

一覧へ戻る