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チップ型セラミックス二次電池「EnerCera」が 日本ファインセラミックス協会の技術振興賞を受賞

2021年05月26日

日本ガイシ株式会社(社長:小林茂、本社:名古屋市)は5月25日、チップ型セラミックス二次電池「EnerCera」シリーズの開発が高く評価され、一般社団法人日本ファインセラミックス協会から令和2年度の技術振興賞を受賞しました。

 同賞はファインセラミックス分野における製品、技術の開発に顕著な功績のあった者に与えられるものです。EnerCeraは、電極に当社独自の結晶配向セラミックス板を使用した、超小型・薄型のリチウムイオン二次電池です。セラミック製の積層電池部材に少量の電解液を浸み込ませた独自の構成(半固体電池)により、従来のリチウムイオン二次電池では併存が難しかった小型・薄型、高容量、高出力、高耐熱、長寿命といったIoTデバイス用電源に求められる特性を実現しました。その新規性や実用性が高く評価され、今回の受賞に至りました。

受賞概要

賞名 令和2年度 日本ファインセラミックス協会 技術振興賞
主催者 一般社団法人日本ファインセラミックス協会
受賞内容 チップ型セラミックス二次電池「EnerCera」シリーズの開発
受賞者 日本ガイシ株式会社 研究開発本部CCDプロジェクト、エレクトロニクス事業本部ADC事業部パワーデバイス部

チップ型セラミックス二次電池「EnerCera」シリーズ
チップ型セラミックス二次電池「EnerCera」シリーズ


 デジタル社会の進展に伴い、さまざまな小型IoTデバイスが開発されており、普及促進のための電源が必要となっています。小型蓄電デバイスとして一般的な従来のリチウムイオン二次電池は、導電助剤と有機バインダーで結着した電極が使用されているため、エネルギー密度の向上に限界があるほか、耐熱性が低く、高抵抗という課題がありました。当社はこれらを含まない結晶配向セラミックス板を電極に使用し、さらに熱に強いセラミック一体構造の半固体電池とすることで、小型・薄型、高容量、高出力、高耐熱、長寿命という特性を併せ持ったEnerCeraの開発に成功しました。EnerCeraはIoTデバイスの電源確保の課題を解決し、本格普及に寄与する蓄電デバイスです。

 EnerCeraは現在、スマートカードやスマートキー用途で採用されているほか、世界の300社以上でサンプル評価が進んでいます。

 当社は今回の受賞を弾みに、今後もさまざまなIoTデバイスの普及を実現するEnerCeraの開発を加速し、デジタル社会の発展に貢献します。

日本ガイシはSDGs達成に貢献しています

以上

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