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自動車排ガス浄化用セラミックスが日本セラミックス大賞を受賞

2019年05月29日

日本ガイシ株式会社(社長:大島卓、本社:名古屋市)はこのほど、自動車排ガス浄化用セラミックスの開発と実用化が高く評価され、公益社団法人日本セラミックス協会の第4回(2018年度)日本セラミックス大賞を受賞しました。

 日本セラミックス大賞は、セラミック産業における発明、開発、実用化や、セラミックスの科学・技術に関する発見などで独創性のある画期的な業績を挙げた者を表彰するもので、日本セラミックス協会の表彰で最高位の賞です。当社はがいし製造を通じて培った材料・成形・焼成技術を核に、自動車排ガスを浄化するハニカム(蜂の巣状)構造のさまざまな多孔質セラミック製品を開発、実用化し、地球規模の大気汚染改善に大きく貢献したことが評価され、今回の受賞に至りました。セラミックス大賞は1988年の創設以来、該当者がいる場合のみ贈られるもので、当社は第1回に続き2回目の受賞となります。表彰式は6月7日に東京都内で開催されます。

<受賞概要>

賞名:
 第4回(2018年度)日本セラミックス大賞
主 催 者:
 公益社団法人日本セラミックス協会
受賞内容:
 自動車排ガス浄化用ハニカムセラミックスの開発と実用化
受 賞 者:
 日本ガイシ株式会社 倉知寛、松田弘人、川崎真司
 当社は1971年、米国で大気汚染の深刻化を背景に自動車の排ガス規制が始まったのをきっかけに、排ガス中の有害物質を無害化する触媒を保持するガソリン車向け「ハニセラム」の開発に着手し、1976年に量産を開始しました。以来、世界の排ガス規制強化に合わせた浄化性能改善のため、段階的にハニカム構造の壁厚を薄くし、近年ではティッシュペーパー1枚分(約0.05ミリメートル)まで薄壁化したハニセラムの開発を成功させ、高い浄化性能と低い圧力損失(低燃費、高出力)を両立させています。ディーゼル車向けには、セラミックスの細孔特性を制御しPM(粒子状物質)捕集効率を高めたディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)を開発しました。DPF開発で確立した材料・生産・細孔制御技術を応用し、ガソリン車向けのガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)も開発し、2012年に世界で初めて実用化しました。

 当社は現在、世界9カ国11工場(2019年12月には12工場目が稼働予定)で自動車排ガス浄化用セラミックスを生産しています。出荷実績は世界の自動車・トラックのおよそ2台に1台は搭載されたことに匹敵し、世界の環境保全に貢献しています。当社は今後も、厳しさと広がりを増す自動車排ガス規制をクリアする製品の開発と実用化に取り組み、地球環境の保全に貢献していきます。

自動車排ガス浄化用セラミックス
自動車排ガス浄化用セラミックス
日本ガイシはSDGs達成に貢献しています。 自動車排ガス浄化用セラミックスは、排ガスをクリーンにし、 化石燃料のクリーンな利用を実現します。

以上

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