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隠岐ハイブリッドプロジェクトにNAS電池を納入
2015年10月20日
日本ガイシ株式会社(社長:大島卓、本社:名古屋市)は、中国電力株式会社(本社:広島市)が島根県・隠岐諸島で実施するハイブリッド蓄電池システム実証事業※(略称:隠岐ハイブリッドプロジェクト)に電力貯蔵用NAS電池を納入しました。
- ※環境省「平成26年度離島の再生可能エネルギー導入促進のための蓄電池実証事業」
当社は、定格出力4,200キロワット、定格容量25,200キロワット時のNAS電池を三菱電機株式会社(本社:東京都千代田区)から受注し中国電力西ノ島変電所(島根県隠岐郡西ノ島町)に納入しました。10月20日に同所でハイブリッド蓄電池システムの竣工式が行われました。
中国電力では、隠岐諸島での再生可能エネルギーのさらなる導入拡大を図っています。気象状況の影響を受けやすい再生可能エネルギーの導入にあたっては、出力変動対策が課題となっています。特に送電線が本土と連系していない離島では、電力ネットワークの規模が本土に比べて小さく、発電出力の変動による影響が大きくなることから、出力変動対策が必要とされています。
隠岐ハイブリッドプロジェクトでは、長時間出力特性に優れるNAS電池と短時間出力特性を持つリチウムイオン電池を組み合わせたハイブリッド蓄電池システムを導入し、NAS電池で時間単位の遅く大きな変動を安定化し、雲の通過や風速の急変による早く小さな変動をリチウムイオン電池で吸収します。目的に合わせ2種類の蓄電池を組み合わせて協調制御を行うのは、日本初の先進的な取り組みです。
このプロジェクトでは、ハイブリッド蓄電池システムが設置された西ノ島変電所と他所のディーゼル発電機や再生可能エネルギーによる発電設備などをネットワークで結び、蓄電池の効率的な充放電管理や制御手法などに関する技術の実証が、2015年9月から2018年9月まで行われる予定です。中国電力ではハイブリッド蓄電池システムの運用により、隠岐諸島全体で新たに約8,000キロワット、既設の3,000キロワットと合わせると隠岐諸島の最小需要約10,000キロワットを上回る再生可能エネルギーの受け入れを目指すとしています。
NAS電池はフランスや米国でも離島の電力需給バランスの調整に利用されています。当社は今後も世界的に高まる大容量蓄電池のニーズに応え、再生可能エネルギーの導入拡大に貢献していきます。
納入したNAS電池の概要
定格出力: 4,200キロワット
定格容量: 25,200キロワット時
設置場所: 中国電力西ノ島変電所構内(島根県隠岐郡西ノ島町)
運転開始: 2015年9月30日
以上