エネルギーインフラ事業

エネルギーインフラ事業本部長が事業概況を説明

エネルギーインフラ関連事業を拡大し、カーボンニュートラルの実現へ

専務執行役員 エネルギーインフラ事業本部長 松田 敦の写真です。 専務執行役員
エネルギーインフラ事業本部長
松田 敦

着任の抱負:
事業のグランドデザインを構築し、実行へ

入社以来一貫して勤務してきたセラミックス事業本部を離れ、2021年4月からエネルギーインフラ事業本部の担当になりました。電力関連ビジネスの経験が全くない反面、生え抜きの人とは異なる視点を持っていますので、新しい風を吹き込めればと思います。

当事業本部は2020年度、電力事業本部からエネルギーインフラ事業本部へと名称を変更しました。創立以来100年が経ち、扱う製品がもはや電力関連に限らなくなってきたためです。エネルギー全般を視野に入れ、将来に向けたグランドデザインを作っていくことが私の当面の目標です。シナリオと行動計画を練り上げ、迅速に実行に移します。

「NGKグループビジョン」実現に向けて:
「総合エネルギー事業」が、私たちの目指すべき未来

世界中で脱炭素社会への動きが急加速しており、NGKグループビジョンでも、カーボンニュートラルへの貢献がありたい姿の一つとして挙げられました。私たちの子孫に住みよい環境を引き継ぐためにエネルギーインフラ事業本部にできることは、蓄電池事業の拡大を通じカーボンニュートラルに貢献することです。

蓄電池ビジネスでは、モノ売りに加えてコト売りへの展開を図っていきます。一つの例は地域電力ですが、狙いは蓄電池を売ることではなく、自治体に対してBCPや再生可能エネルギーの脱炭素価値などを提供することにあります。他にもNAS電池と再生可能エネルギーを組み合わせたビジネスモデルを数多く用意しプロジェクト化して、事業ポートフォリオの転換を目指します。

さらに、その先の将来構想もあります。例えば、中東や北アフリカなど日照条件に恵まれた地域では、欧州などに比べて太陽光発電のコストが1/3程度という試算もあり、まずはこの低コストの再生可能エネルギー電気をNAS電池に貯めます。次に工場排ガスや大気中のCO2をサブナノセラミック膜で濃縮。イオン伝導性セラミックスを用いた固体酸化物形電気分解セル(SOEC)を使ってNAS電池に貯めた再生可能エネルギー電気で効率的に水とCO2を共電解し、水素(H2)と一酸化炭素(CO)を製造します。それらを原料にハニカム構造のリアクターを用いてメタネーション(メタン合成)を行い、合成メタンガスやe-Fuelと呼ばれる液体合成燃料を作るプロセスを構築するというものです。最終的には、当社グループのコア技術が詰まった装置を組み込んだプラントエンジニアリング事業に発展させ、自ら建設したプラントで燃料製造まで手がける総合エネルギー事業になることが、私たちの目指す未来です。

現状と見通し:
ガイシ事業は黒字化へ、ZNBの早期事業化を目指す

2021年3月期は、新型コロナウイルス感染症の影響は限定的でしたが、当事業本部のビジネス環境は依然として厳しい状況にあり、継続して赤字となりました。ガイシ事業では国内電力会社の設備投資抑制が継続する傍ら、ポリマーがいしの適用が徐々に増加しています。エナジーストレージ事業も長時間用途の蓄電池需要がまだ本格化しておらず、NAS電池工場の稼働率が低い状況が続いています。

一方で、これまで国内外のお客さまにお願いしてきた、がいしの価格改定が前期までにほぼ合意に達したことは大きな成果です。

2022年3月期にも事業環境の大きな流れは変わりませんが、これまでに取り組んできた再構築の効果により、ガイシ事業は6期ぶりに黒字化する見通しです。また、高い安全性が特長で携帯電話基地局のバックアップ電源やビルの非常用電源としての用途が見込まれる亜鉛二次電池「ZNB」については、実証試験を続けて今期中に性能を見極めた上で事業化し、来期から限定したお客さまや用途を対象にした販売開始を目指します。

(インタビューは2021年5月に実施)

主要市場

【大型二次電池の世界市場】
電力貯蔵分野向け:1兆8,819億円
(2030年予測、株式会社富士経済推計)

主要顧客

【定置用二次電池】
電力会社、エンジニアリング企業など

事業別売上高比率

事業別売上高比率のグラフ

主要製品

NAS電池

世界で初めて実用化に成功した、メガワット級の電力貯蔵システムです。長時間にわたり高出力で電力を供給できることが特長で、国内外で200カ所以上の稼働実績があります。

亜鉛二次電池「ZNB」

亜鉛は充電を繰り返すとショート(短絡)を引き起こすという問題がありました。日本ガイシは、この問題を独自開発の水酸化物イオン伝導性セラミックスにより解決し、二次電池化を実現しました。高容量で、安全性が高く、屋内設置に最適な亜鉛二次電池を開発しています。

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