サステナビリティ
トップメッセージ
独自のセラミック技術を通じて社会課題を解決できる、
持続可能な企業を目指し前進します。

代表取締役社長

NGKグループは2050年を見据えた中長期ビジョン「NGKグループビジョン Road to 2050」を、2021年に発表しました。「社会に新しい価値を そして、幸せを」というNGKグループ理念をもとに「ありたい姿」を想定し、それを実現するための取り組みを「5つの変革」として設定しました。「5つの変革」では、環境・社会・ガバナンスを重視するESG経営を最初に掲げているように、ESGを経営の中心と位置づけています。
NGKグループはビジョンで掲げた「なすべきこと」の実現のため、2030年に新事業化品売上高1,000億円以上を目標とする「New Value 1000」(NV1000)を掲げています。これは、カーボンニュートラル(CN)およびデジタル社会(DS)の2つの領域において、社会課題の解決に直結する新たな事業を生み出していく取り組みです。開発フェーズのテーマを含め2,000億円規模のポテンシャルがあると見ており、目標に対して着実に前進しているという実感を持っています。CN領域では、脱炭素社会に不可欠な技術として、大気中のCO2を直接、吸着・回収する「ダイレクト・エア・キャプチャー(DAC)」用セラミックスや、混合ガス・混合液から特定の気体や液体を分子レベルで分離する「サブナノセラミック膜」の研究開発に注力しています。これらは、2030年代前半に向けて本格的なニーズ拡大を期待しており、「2030年まではDS領域、2030年以降はCN領域も」という予測の下、NV1000の中核を担うものとして重視しています。
2026年春、当社は「NGK株式会社」へと社名を変更します。背景には、当社の現状と未来を見据えた強い意志があります。現在、がいし製品の売上高は全体の1割未満にとどまり、当社の中核事業は大きく転換しています。また、売上高の約7割が海外、従業員の6割以上が外国籍である今、海外では「NGK」というブランドがすでに広く認知され、社内外からその社名への移行を望む声が高まっていました。この社名変更は、NGKグループビジョンに掲げる事業構成の転換と、グローバル市場での企業価値向上という、私たちの次なるステージへの決意を映したものとなっています。
私たちは独自のセラミック技術を核に、社会課題の解決に挑み続けてきました。この基本姿勢は、時代が大きく変化する中でも決して揺らぐことはありません。たとえ困難なテーマであっても、挑戦を恐れず、技術開発を止めることなく、社会にとって本当に価値ある製品を生み出し続けます。新社名の下でも、こうした技術や製品の提供を通じて、社会から必要とされ続ける会社でありたいと考えています。
社長としての私の最大の目標は、すべてのステークホルダーに「誇り」と「信頼」を持っていただけるNGKグループを築くことです。その実現に向けて、これからも変革と挑戦を続けてまいります。