サステナビリティ

環境を守る取り組み

製品による環境社会貢献

NGKグループは、事業活動を通じた社会貢献が企業の最も重要な使命の一つと考えます。創立から約1世紀にわたり蓄積した技術を生かして、地球環境への負荷を低減する製品・技術を開発し、提供していきます。

環境貢献製品の開発と普及

2016年度からスタートした第4期環境行動5カ年計画では、環境貢献製品の2020年度売上高として、2013年度比60%増(かつ全製品に占める売上比率50%以上を維持)を目標にしました。
2019年度の環境貢献製品の売上高は2013年度比で45%の増加にとどまり、年次目標の52%増を達成できませんでした。新型コロナウイルスの影響による世界経済の冷え込みなどにより、計画時より需要が悪化したためです。
2020年度も新型コロナウイルスの影響で前半は需要が回復せずに5カ年計画最終目標の達成は困難が予想されます。
環境貢献製品は、昨年度登録されたFGANおよび紫外LED用マイクロレンズの2製品が加わり、現在9製品のラインナップとなっています。今後もZNB(亜鉛二次電池)や燃料電池、CO2分離膜などの新たな環境貢献製品の開発にも注力していきます。

当社の環境貢献製品の定義

  • 第三者機関の表彰または認定されたもの
  • 地球環境への環境負荷抑制・軽減に寄与するもの
  • 地域の環境負荷低減または発生負荷の対処に寄与するもの

環境貢献製品の売上高伸び率(NGKグループ)

環境貢献製品の売上高伸び率のグラフです。2019年度には、2013年度比で45%伸びました。

売上高伸び率の推移は2013年度を100として算出。

NGKグループの環境貢献製品

ハニセラム

触媒担体用セラミックス、ハニセラムの写真です。生産したハニセラムが1年間で削減できる窒素酸化物の量は、年間400万トンに及びます。

日本ガイシのハニセラムは、自動車の排ガスに含まれる有害成分を浄化する触媒担体用セラミックスです。有害物質を化学反応で無害化する触媒を保持し、ハニカム(ハチの巣)構造により、排ガスとの接触面積を大きくとることでその浄化性能を高めています。
1976年に量産開始以来、累計出荷数は15億個以上に達し、自動車の排ガス浄化に欠かせないセラミック製品です。
日本ガイシが生産したハニセラムが1年間で削減できる窒素酸化物(NOx)※1の量は、年間400万トン。これは、日本の年間NOx排出量※2の約2倍に相当します。

  • ※1 排ガスシステムを搭載していない新車に同システムを搭載していると仮定。
  • ※2 出典:OECD Environment Statistics(2012)。

ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)

ディーゼル・パティキュレート・フィルターの写真です。微細孔により、排ガス中の粒子状物質を99%除去します。

DPFはディーゼル車の排気系に搭載されている多孔質セラミックフィルターです。微細孔により粒子状物質(PM)を確実に捕集することで、ディーゼル車の排ガスを浄化し、大気汚染の防止に大きく貢献しています。日本ガイシは、コージェライト製と炭化ケイ素製、2種類を量産する唯一のメーカーとして、ディーゼル車のさらなる進化をセラミック技術で支えています。

ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)

ガソリン・パティキュレート・フィルターの写真です。ガソリンエンジンから排出される粒子状物質を除去します。

GPFはガソリンエンジンから排出されるPMを除去するセラミックフィルターです。
ディーゼル車用のPM除去フィルター(DPF)の技術をベースに開発を進め、独自の造孔技術と細孔制御技術などにより、高いPM捕集効率と低い圧力損失(低燃費、高出力)を両立させるGPFの開発に成功しました。2012年に当社が世界で初めて実用化し、2016年1月から本格的な量産を開始しました。
自動車の排ガス規制は世界的に強化されており、今後GPFの需要が増加する見通しです。当社は需要拡大に対応するため、増産体制を強化しています。

車載用高精度NOxセンサー

車載用高精度NOxセンサーの写真です。排ガス中の窒素酸化物濃度を高精度で、リアルタイムに測定します。

排ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度を高精度で、リアルタイムに測定できる世界初の車載用センサーです。排ガス中の(NOx)濃度をppm(100万分の1)レベルで測定し、わずかなNOxも見逃しません。ディーゼル車の排ガス浄化装置を精密に制御してNOxの排出量を減らし、クリーンディーゼル車の普及に貢献しています。

NAS電池

NAS電池の写真です。特長である大容量を生かし、風力発電や太陽光発電の出力変動を充放電で吸収し安定化します。

化石燃料を使わず、二酸化炭素(CO2)を排出しない再生可能エネルギーの普及が進んでいます。NAS電池は、自然現象に左右される風力発電や太陽光発電の出力変動を充放電で吸収し安定化することができます。
また、再生可能エネルギーが増加すると、季節や時間帯によっては電力が余るなど、電力の需要と供給のバランスを取るのが難しくなります。NAS電池は大容量を生かして余剰電力を貯蔵するなど、需給バランスを調整でき、再生可能エネルギーの導入拡大に貢献しています。

NAS電池の実績数値です。国内外で出力計580MW、放電容量計4000MWh、設置個所200カ所以上と、大型二次電池としては世界トップクラスの実績を持ちます。

2020年6月時点。

低レベル放射性廃棄物処理装置

低レベル放射性廃棄物処理装置の写真です。原子力設備で発生する低レベル放射性廃棄物を安全に処理します。

日本ガイシは、独自の処理技術や高性能フィルターを使った排ガス除塵技術を用いて、原子力設備で発生する低レベル放射性廃棄物を安全に処理する各種設備を全国の原子力発電所や関連研究施設などに納入しています。
私たちは、設計から製造、工事までの幅広いエンジニアリング、長期にわたるメンテナンス対応によって、高度かつ安定的な放射能除去を達成し、原子力設備の安全運転に貢献しています。
また、今後老朽化していく原子炉を安全に停止、解体する廃炉作業において新たに発生するさまざまな廃棄物を処理するシステムの開発にも取り組んでいます。

放射性廃棄物処理の重要性

原子力発電所などの放射性管理区域で発生する廃棄物の処理・処分に関しては、放射性物質の放出・漏洩を防止することが最重要で、一般の廃棄物とは異なった処理・処分をしなければなりません。

波長制御乾燥システム

波長制御乾燥システムの写真です。従来の方式と比べ乾燥時間をおよそ半分以下に短縮します。

波長制御乾燥システムは、日本ガイシが独自に開発したヒーターユニットを使用し、溶剤の乾燥を促進させることができる乾燥システムです。
このシステムは、蒸発に有効な特定の赤外線を選択照射するため、熱で乾燥させる従来の方式と比べて乾燥時間を約1/2~1/3に短縮し、消費電力も30~50%削減できます。塗布膜中成分の乾燥による濃度の偏りを示すバインダー偏析も30~40%抑制することが可能です(当社調べ)。

窒化ガリウム(GaN)ウエハー「FGAN」

窒化ガリウムウエハー、FGANの写真です。高出力・高効率な半導体レーザーを実現します。

FGANは、日本ガイシ独自の製造法によりウエハー全面にわたる低欠陥密度を実現したGaNウエハーです。2017年8月発効の「水銀に関する水俣条約」の規制を背景に今後、超高圧水銀ランプの代替としてGaNウエハーを用いた高出力・高効率な半導体レーザーの需要が高まる見通しです。プロジェクターやスタジアム照明、自動車のヘッドライトなどの光源への用途が期待されています。さらに、次世代通信規格「5G」を支える無線基地局などの高周波デバイスや、低炭素社会実現のキーデバイスとなる電気自動車(EV)用インバーター、太陽光発電用パワーコンディショナーなどのパワーデバイスへの適用を視野に入れています。

紫外LED用マイクロレンズ

紫外LED用マイクロレンズの写真です。水銀ランプに代わる紫外LEDに使われる石英ガラス製レンズです

紫外LED用マイクロレンズは、日本ガイシが開発した石英ガラス製レンズで、水銀ランプに代わる紫外LEDに使われます。水や空気の殺菌などの用途で普及している紫外線光源には現在、水銀ランプが用いられていますが、水俣条約の規制を背景に今後、使用が禁止となる可能性があるため、水銀を用いない紫外LEDへの関心が高まっています。当社製紫外LED用マイクロレンズは紫外LEDチップを格納するキャビティ(空間)を備えた形状に特徴があり、紫外LEDの効率を高め、同時に低コスト化も実現します。