製品情報

NAS電池(販売終了)

NAS電池の製造及び販売活動終了に関するお知らせ

当社は、2025年10月31日開催の取締役会において、エナジーストレージ事業として展開するNAS電池の製造・販売活動を終了し、新規受注の獲得を行わない方針を決定いたしました。

詳しく見る

概要

NAS電池は日本ガイシが世界で初めて実用化したメガワット級の電力貯蔵システムです。大容量、高エネルギー密度、長寿命を特長とし、鉛蓄電池の約3分の1のコンパクトサイズで、長期にわたって安定した電力供給が可能。電力負荷平準によるピークカット、再生可能エネルギーの安定化に役立ち、節電対策やエネルギーコスト削減、環境負荷低減に貢献します。またNAS電池は、定置用蓄電池の世界的な安全規格UL1973のUL認証を取得するなど、安全性に配慮した製品設計をおこなっています。

NAS電池は、負極(マイナス極)にナトリウム(Na)、正極(プラス極)に硫黄(S)、両電極を隔てる電解質にファインセラミックスを用いて、硫黄とナトリウムイオンの化学反応で充放電を繰り返す蓄電池(二次電池)です。

昼夜間などの電力需要の格差を解決する手段としてナトリウム硫黄電池の原理に着目した東京電力と共同で研究開発しました。

  • 対象はコンテナ型NAS電池(および搭載される単電池・モジュール)
NAS電池と単電池

動作原理

NAS電池は負極にナトリウム(Na)、正極に硫黄(S)、両電極を隔てる電解質にファインセラミックスを用いた蓄電池(二次電池)です。NaイオンとSの化学反応で充放電を繰り返します。

放電時

負極のナトリウム(Na)が電子を放出してナトリウムイオン(Naイオン)になり、固体電解質を通過して正極に移動します。正極の硫黄(S)が外部回路からの電子でNaイオンと化学反応し、多硫化ナトリウム(Na2Sx)に変化します。負極のNaは消費されて減少します。
負極から外部回路に放出されて正極に移動する電子の流れが電力になります。

充電時

外部からの電力供給によって放電の逆反応が起こります。
外部から電圧が加わると、正極のNa2SxはNaイオン、S、電子に分かれます。Naイオンは固体電解質を通過して負極に移動します。Naイオンは負極で電子を受け取ってNaに戻ります。

動作原理図
動作原理図

標準システム

コンテナ型

20フィート(約6m)コンテナに、電池本体と制御装置を収納

定格出力 800kW
定格容量 4,800kWh
構成 コンテナ(33kW モジュール × 6台)×4基
寸法 6.5W × 5.6D × 5.5H(m)

パッケージ型

パッケージを現地で組み立てて、モジュール電池を収納します。

定格出力 1,200kW
定格容量 8,640kWh
構成 30kW モジュール × 40台
寸法 10.2W × 4.6D × 4.8H(m)

保守点検

日常点検
  • 日常の運転状態のまま、設備全体にわたって異常の有無を監視
  • 軽微な手入れ清掃
定期点検
  • ファンやフィルターなどの消耗部品の交換、機能確認試験
法定点検
  • 消防法で定められた点検。保有空地の確保など(年1回)

NGK-NASコールセンター

  • システムのリモート監視
  • 運転時お客さまからの相談
  • 「NAS」は日本ガイシ株式会社の登録商標です。

NAS電池の保守点検に関するお問い合わせ

エナジーストレージ事業部 営業部