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窒化ガリウムウエハー「FGAN」が半導体・オブ・ザ・イヤーでグランプリを受賞

2019年06月05日

日本ガイシ株式会社(社長:大島卓、本社:名古屋市)の窒化ガリウム(GaN)ウエハー「FGAN(エフガン)」が本日、電子デバイス産業新聞が主催する「第25回 半導体・オブ・ザ・イヤー2019」の半導体用電子材料部門でグランプリを受賞しました。

 半導体・オブ・ザ・イヤーは、最先端のIT機器・産業を支える半導体製品・技術を表彰するものです。25回目となる今回は、2018年4月から2019年3月までに発表された新製品・技術の中から開発の斬新性や量産体制の構築、社会に与えたインパクト、将来性などを基準に選考が行われ、半導体デバイス、半導体製造装置、半導体用電子材料の3部門でグランプリ、優秀賞が選出されました。

 FGANは、一般的な結晶成長技術である気相成長法ではなく、当社独自の液相結晶成長法によりウエハー全面にわたる低欠陥密度を実現したGaNウエハーです。2017年8月発効の「水銀に関する水俣条約」の規制を背景に今後、超高圧水銀ランプの代替としてGaNウエハーを用いた高出力・高効率な半導体レーザーの需要が高まる見通しで、2018年4月に事業化しました。プロジェクターやスタジアム照明、自動車のヘッドライトなどの光源向けに現在、直径2インチの量産体制を構築しており、2024年度には売上高100億円を目指します。

 あわせてさらなる低欠陥化と大口径化の開発も行っています。次世代通信規格「5G」を支える無線基地局や衛星通信用増幅器などの高周波デバイスや、低炭素社会実現のキーデバイスとなる電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)用インバーター、太陽光発電用パワーコンディショナーなどのパワーデバイスへの適用を見据え、2021年に高周波デバイス用4インチ製品、2023年にパワーデバイス用6インチ製品の量産化を目指しています。

 FGANは独自の技術による製品化という新規性と量産体制の構築、将来の社会を支えるデバイスへの適用といった将来性が評価され、今回の受賞に至りました。当社は今後も、デバイスの高性能化を実現するGaN基板のさらなる普及を図るため、高品質なFGANの開発、生産を加速していきます。

窒化ガリウムウエハー「FGAN」
窒化ガリウムウエハー「FGAN」
日本ガイシはSDGs達成に貢献しています。

以上

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