エレクトロニクス事業

将来の展望

技術イノベーションを先取りし、新製品創出につなげる

IoTやAIの時代が到来し、増大する情報通信量や次世代高速通信に対応するためにさまざまな技術イノベーションが起こります。当事業本部の製品はそうした技術イノベーションのタイミングで新製品を創出したり拡大するチャンスがあります。

電子部品事業については、HDD用圧電マイクロアクチュエーターの好調が続くと見ています。デジタルデータ量の急増を受けて、今後、データセンターのバックアップサーバー向けに大容量で安価なHDDの需要が拡大していきます。生産能力の増強を進めるとともに、お客さまのプログラムに応じた開発品のラインアップも増やし、拡大する需要を取り込みます。また、モバイル通信の通信速度を高速化する技術が普及し、当社複合ウエハーを用いる高性能SAWフィルターの市場が拡大しています。通話品質をさらに向上させるための開発にも取り組んでおり、お客さまによる評価も順調に進んでいます。今後、急激な需要の伸びが期待できることから、生産能力の増強を先行して進めていきます。

セラミックパッケージでは、次世代高速通信規格「5G」の立ち上げに向けたインフラ投資の拡大に伴い、通信基地局用のパワー半導体を搭載する次世代高周波パッケージの需要が増加すると見ています。

金属事業では、主力のベリリウム銅のほかにも、2016年にニッケルすず銅という新たな銅合金を市場投入しました。高機能導電ばね材として、スマートフォンや車載用各種センサーなど、IT・エレクトロニクス分野で多岐にわたる用途に使用可能です。今後は成形性を高めて用途開拓や拡販を進め、売上を拡大していきます。

IoTやAIに加え、自動車業界では今、環境規制の強化により、世界で電動化の流れが広がってきており、ハイブリッド車の普及も進んでいます。電動化の進展による車載用パワーモジュールの需要を捉え、絶縁回路基板の拡販を進めていきます。また、将来、充電インフラの普及も進むことから、充電口用にベリリウム銅の拡販にも取り組みます。

2018年4月、これまで全社プロジェクトとして進めてきた、紫外LED用マイクロレンズ※1と窒化ガリウム(GaN)ウエハー※2を、当事業本部で事業化しました。これらの製品はいずれも、2017年8月発効の「水銀に関する水俣条約」の規制を背景に超高圧水銀ランプの代替として2020年以降に需要が本格化する見通しです。早期に量産立ち上げを実施し、需要を取り込んでいきます。

日本ガイシは長い間、製品寿命が長く、かつ比較的長期のスパンで需要を見通せるようなビジネスを手掛けてきた会社ですが、当事業本部のビジネスは少し色合いが違います。求められているのは、移り変わりの激しいエレクトロニクス業界において、短期間で起こる大きな変化にどう対応していくか。何かが爆発的に必要とされるようになった時、タイミングを逸せずに早めに手を打つことが重要なため、ある程度リスクを取ってでも、積極的に事業展開していくことが必要と考えています。これからも、新製品を継続的に生み出しながら成長する事業体を目指していきます。

  • ※1.紫外LED用マイクロレンズ:水銀灯に代わる殺菌光源として期待される紫外LEDの、光の照射範囲を効率よく絞って殺菌効果を高めるレンズ。加工が難しい石英を、独自技術で複雑な形状に仕上げています。
  • ※2.窒化ガリウムウエハー:超高輝度のレーザーやLEDを実現できる基板。プロジェクターやスタジアムの照明の光源用途などへの応用が期待されています。

セラミックパッケージ
世界トップシェアの高周波デバイス用パッケージをはじめ、さまざまなセラミック製電子部品を提供しています。

通信機器用電子部品
セラミック多層技術や高周波回路設計技術を結集し、多様化する移動体通信用基地局などに使用される積層誘電体フィルターやカプラーなどを提供しています。

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