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「大型DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離回収技術の開発」が第78回日本セラミックス協会技術賞を受賞
2024年06月11日
日本ガイシ株式会社(社長:小林茂、本社:名古屋市)はこのたび、日揮ホールディングス株式会社(本社:横浜市)と共同で、公益社団法人日本セラミックス協会の第78回(2023
年度)技術賞を受賞しました。DDR型ゼオライト膜を用いた二酸化炭素(CO2)分離回収技術の開発が高く評価されたものです。
日本セラミックス協会技術賞は、セラミックスの科学・技術に関して製品の開発や工業化などに特に顕著な業績のあった個人や団体に授与されるものです。
DDR型ゼオライト膜は、当社が開発した世界最大級のセラミック製CO2分離膜です。従来技術では対応できない高圧かつ高CO2濃度という過酷な条件下でも効率的にCO2を分離すること、商業用サイズである大型のDDR型ゼオライト膜の製膜技術を確立し、実証試験につなげたことなどが技術的・社会的価値が高いと評価され、受賞に至りました。
当社と日揮ホールディングスは、DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離回収技術を共同で開発しています。従来よりも効率的かつ経済的な本技術の商業化に向け、CO2の地中隔離と同時に原油を増産するCO2-EOR(CO2による石油増進回収法)への活用などを目指し、独立行政法人 金属鉱物資源機構(JOGMEC)の支援のもと、米国テキサス州の油田で原油生産時の随伴ガスからのCO2分離回収実証試験に取り組みました。CO2を圧入して地中から取り出した原油に随伴するガスから、DDR型ゼオライト膜を用いてCO2を分離回収し、再び地中に圧入すると、原油の粘性低下により原油取得量が増加します。さらに一部のCO2を地中にとどめることができるため、効率的なCO2の回収・利用・貯蔵(CCUS)が可能となります。
DDR型ゼオライト膜は、原油随伴ガスのほか天然ガス精製時のCO2除去用途も想定しています。当社は今回の受賞を弾みに、今後もさまざまな膜技術の開発・提供を通じて、CO2の分離回収・有効利用技術の普及によるCO2排出削減に取り組み、カーボンニュートラルの実現に貢献していきます。
受賞概要
賞名 | 第78回日本セラミックス協会技術賞 |
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主催者 | 公益社団法人日本セラミックス協会 |
受賞内容 | 大型DDR型ゼオライト膜を用いたCO2分離回収技術の開発 |
受賞者 | 日本ガイシ株式会社 新野真紀子、谷島健二 日揮ホールディングス株式会社 長谷川裕晃、寺谷彰悟 |
DDR型ゼオライト膜 過去の受賞歴
第20回グリーン・サステイナブル ケミストリー賞「奨励賞」(2021年6月9日)
以上