Interview - 02
NOxセンサーを
よりよい製品にするために
H.F技術系
[ 製造技術 ]
セラミックス事業本部 センサ事業部 生産技術部
1996年入社
工学系研究科 材料学専攻
キャリア変遷
- 1996年入社
- 1996年研究開発本部 材料研究所(当時)配属
- 1998年カリフォルニア大学サンタバーバラ校留学
- 2002年帰国し、基盤技術研究所(当時)へ異動
- 2007年セラミックス事業本部 センサ部(当時)へ異動
- 2017年センサ事業部 生産技術部部長に就任
- 2021年センサ事業部 事業部長代理に就任(生産技術2部部長を兼任)
- 2022年経営企画室 室長代理へ異動
※インタビュー内容、役職、所属は取材当時のものです。
各分野のスペシャリストを束ね、円滑に仕事ができる環境を作る
当社の主力製品のひとつである「NOxセンサー」は、オペラのようなもの。工学系のさまざまな技術・知識の粋を集めて当社が開発した、世界ナンバーワンシェアを誇る自動車の排ガス検査装置です。センサ事業部は、「NOxセンサー」のあらゆることに携わる部署。研究、開発、設計、製造、検査、工場の設置などに取り組んでいます。私の主な役割は、部署の取りまとめ。集まってきている各分野のスペシャリストたちが、円滑に仕事を進められるような環境づくりを行っています。若いメンバーが多いため、気を付けているのは接し方。指示待ちに陥らないため、なるべく自分の意見を言わせるように心掛けています。
言葉で言い表すことのできない、チームで結果を残した時の喜び
日本ガイシがNOxセンサーの開発を始めたのは、今から30年前のこと。私がその開発チームに加わったのは、ようやく製品化のメドがついてきた2007年になります。途中参加とはいえ、会社が長い時間をかけて研究・開発した製品が、多くのお客様から信頼されるものへとなっていく場面に立ち会うことができて感慨深いものがありました。いまはセンサ事業部をまとめる立場として、なるべくチームで仕事を動かしていくように心掛けています。メンバーがそれぞれの役割を果たし、チームとして結果を残せた時の喜びは、言葉では言い表せないほどのもの。関わった人数の分だけ大きくなります。
「NOxセンサー」の原理を人類共通の財産として後世に残したい
「NOxセンサー」は指先ほどのとても小さな機械ですが、日本ガイシの高い技術と30年にわたる開発メンバーたちの熱い思いが詰まった、世界でも類を見ない画期的な製品です。その学問的・学術的価値はとても高いのではないでしょうか。もちろん、開発者としての権利は守られるべきですが、人類共通の財産としてその原理を体系立てて残していくことも大切です。それは、開発した企業の責務だとも言えます。私は、研究・開発から生産・販売まで「NOxセンサー」に多くの社員とともに長く携わってきました。「NOxセンサー」を学問にまとめるチャンスがあれば、集大成としてぜひ関わりたいと強く願っています。
意欲のある若者たちとともに、新たな製品を創り出したい
当社は、やりたい研究を思う存分に行える土壌があります。
研究・開発職を志す人にとって、企業規模が大きくなると個人は埋没してしまい、規模が小さいと自分の思うような研究はできません。「どうしてもやりたい研究がある」「世の中にない製品・技術を自分の手で作り出したい」といった気概を持つ学生に、ぜひおすすめしたい会社です。私たちと一緒に、新しいことを生み出す研究をしてみませんか。
ある1週間のスケジュール
Mon
技術プロジェクト進捗管理
工程開発や材料開発、量産品の品質改善など多くのプロジェクトについて、技術ディスカッションを行い、次の方向性について指示を出すなど進捗管理を行います。
Tue
DR会議で開発プロジェクトの審議
新製品開発プロジェクトについて、開発方針を決める会議に出席し、生産技術の目線からプロセスや設備についての意見を述べて、開発者と議論します。
Wed
石川工場に出張し、新設備の立上状況確認
朝一番の電車で石川工場に出張。現地メンバーと議論をして、現場で課題の確認。生産現場で実際のものづくりを見ながら議論することが大切と実感する毎日です。
Thu
月報討論会で若手部員の仕事ぶりを確認
この日は月に一度の、部門の技術討論会。若手の発表に対して、いろいろとコメントをしつつも、プレゼン技術の上達が感じられたことに喜びを感じます。
Fri
構造革新進捗会議
生産技術の力を働き方改革などに生かすのも自身の仕事。部員からのアイデアを聞いて、プロジェクトに進める案件を判断。斬新なアイデアに触れて、初心を思い出します。
Sat/Sun
家族でキャンプ
この週末は家族とキャンプに。野外でバーベキューの後、子供たちと花火。しっかりリフレッシュしてます。
日本ガイシでのわたし
センサ事業部は、名古屋、小牧、石川の3拠点。私のデスクは、その3カ所ともにあります。全拠点において部下には積極的に話しかけるようにしています。と言っても、「この仕事をする目的は?」などとすぐに質問攻めにするので、「またか」と思われているかもしれません(笑)。それでもみんな付いてきてくれて、人には恵まれました。入社数年の若い社員が、与えた課題をクリアする姿を目の当たりにした時などは、自分のこと以上にうれしく感じるようになりました。
わたしの クロコエピソード
私の一番の仕事は、センサ事業部に所属する社員みんなが働きやすい環境を作ることだと考えています。例えば、勉強会を開催したり、部署内で使用する用語の共通言語化に取り組んだり、3つの拠点を繋いでウェブ会議を開催したり…。思い付く限り、いろいろな施策を行ってきました。これらの取り組みの根底にあるのは、少しのムダもなくしたいという思い。いずれは、私がいなくても普通に部署が回るように、仕事のインフラを整え続けます。