DXで実現する価値創造

DXを企業変革の推力に位置付け、新たな価値を創造する

NGKグループは将来に向けて企業変革を遂げるべく、DX(デジタルトランスフォーメーション)を強力に推進しています。2030年にはデータとデジタル技術の活用が当たり前となる企業を目指します。

DXでビジネスモデルを変革し、さらなる競争力の強化へ

これまで培ってきた独自の技術やノウハウを定量的なデータとして蓄積するため、NGKグループは2010年頃からモノづくりのデジタル化を推進し、より効率的な生産プロセスの向上に取り組んでいます。2022年4月には、これまで以上にデータとデジタル技術を活用して企業構造およびビジネスモデルを変革するDXへの取り組みを加速するため、「NGKグループデジタルビジョン」を策定しました。

DXを推力にNGKグループビジョンに掲げた「5つの変革」を成し遂げ、カーボンニュートラルとデジタル社会に貢献する企業として「第三の創業」を実現します。

NGKグループビジョンで掲げる「5つの変革」の実現に向け、「DX推進」を全体変革の推力と位置づけています。「ESG経営」ではCO2排出量算出による見える化、「収益力向上」ではスマート向上化を実現するモノづくりチェーン革新、「研究開発」では高速実験で革新的な材料開発を実現するMI、「商品開花」では地域新電力プロジェクトなど、4つの変革をした支えするDXプロジェクトが進んでいます。

NGKグループビジョン

NGKグループデジタルビジョン

MIを活用した新材料の開発

NGKグループのDXの一つとして、過去のデータをAIで解析して新材料を効率的に探索し、製品設計に生かす「MI(マテリアルズ・インフォマティクス)」が進んでいます。

当社の強みは1万件以上に及ぶ過去100年間の実験データです。この豊富な実験データを活用したMIの開発により、研究開発期間を10分の1まで短縮することを目標に掲げています。将来の成長につながるNGKならではのMIの確立に向け、全社プロジェクトとして取り組みを継続していきます。

NGKグループのMI

モノづくりDXで開発・製造リードタイムを大幅短縮

モノづくりDXの取り組みでは、エンジニアリングチェーンとサプライチェーンをデジタル化して連携させ、リードタイム短縮に取り組んでいます。

エンジニアリングチェーンではMIなどの次世代技術の導入による開発の高速化、人の経験や技術のデジタル化による生産性向上を進め、サプライチェーンでは製造部門、営業・購買部門における情報のデジタル化やデータ活用を容易にする社内環境の整備に優先して取り組むなど、さまざまな改善活動を進めています。

NGKグループのモノづくりDX

新たなビジネスを見据え、お客さま起点のDXを推進

NGKグループでは、DXの定義となっている「全体の業務・製造工程のデジタル化」のみならず、「お客さま起点の価値創造のための事業やビジネスモデルの変革」を目指しています。

例えばデジタル技術を活用したビジネスモデルの構築として、大容量蓄電池「NAS電池」とブロックチェーン技術やIoT技術を掛け合わせた、新しい電力デジタルサービスの拡大にも取り組んでいます。これにより電力の地産地消や地域の再生可能エネルギー普及促進などの実現に貢献します。

地域新電力会社「恵那電力」では、環境価値を経済的に有償なクレジットに変換し利用するシステムを実証しています。

エネルギーマネジメントのDXで脱炭素・経済循環システムの確立へ

エネルギーマネジメントのDXでNAS電池の最適運用を実現