波長制御乾燥システムは、日本ガイシが独自に開発した光(=赤外線)を使った新しい乾燥装置です。特定の赤外線を照射することで、従来の乾燥システムでは困難であった低温乾燥を実現。基材へのダメージを抑えつつ乾燥効果を発揮する画期的なシステムとして、産業界から注目を集めています。

熱でなく、
光で乾燥。
蒸発させたい溶媒が吸収する波長の赤外線を選択的に照射することで、塗布膜や基材の温度を上げずに効率的に乾燥。従来の熱風による乾燥システムに比べ、炉内を低温に保つことができるので、基材へのダメージを与えずに乾燥できます。
※防爆認定品ではありません。
波長制御乾燥システム用途
熱ダメージを抑える。製品の品質向上に貢献。
需要が急拡大している各種フィルムの開発や製造の乾燥プロセスに革新をもたらしています。
自動車・照明関連

- 粘着剤
- 燃料電池
- 車載品塗装
- 触媒
- 次世代リチウムイオン電池
情報家電関連

- クリーン治具洗浄
- 小型MLCC
- 導電性フィルム
- 樹脂基材脱水
メディカル関連

- 医薬品
- 化粧品
食品関連

- パッケージ
- バリアフィルム
波長制御乾燥システム特長

生産プロセスの
従来にない乾燥炉です。
乾燥工程を革新する、蒸発させたい溶媒が吸収する波長の赤外線を選択的に照射することで、塗布膜や基材の温度を上げずに溶媒乾燥ができます。厚い塗布膜の乾燥や低温乾燥による基材へのダメージ低減、大気圧下でのフィルム内部での脱水など、これまで不可能であった乾燥効果を実現。 工業製品の生産プロセスに、一歩進んだ効率化、低コスト化、高品質化をもたらします。
溶媒の乾燥に有効な波長の光を照射。
溶媒の乾燥に有効な特定波長の赤外線(3.5μm未満)を照射。熱風やヒーターを使う従来の手法と比べて乾燥時間を約1/2~1/3に短縮し、消費電力も30~50%削減できます。塗布膜中成分の乾燥による濃度の偏りを示すバインダー偏析も30~40%抑制可能です(当社調べ)
●水とPETの吸水スペクトル
水、イソプロピルアルコール(IPA)、酢酸エチルなどの生産プロセスの中で使用される代表的な溶剤は、波長が3μm周辺の近赤外線をよく吸収します。一方、PETフィルムなど塗布膜を載せる基材は、この波長をほとんど吸収しません。波長を制御し、近赤外線だけを照射すれば、基材の温度上昇を抑えつつ水分を蒸発させることができます。
- ■混合溶媒低温乾燥・厚膜化に効果あり
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熱 源 熱風乾燥システム 波長制御乾燥システム ワーク温度
/乾燥時間80℃/15分 40℃/15分 Dry 厚み 180μm 240μm 発 泡 △ ○ (当社調べ)
- ■有機溶剤・揮発性塗料厚膜化・乾燥時間短縮に効果あり
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熱 源 熱風乾燥システム 波長制御乾燥システム Dry 厚み 100μm 300μm 100μm 300μm 乾燥時間 一昼夜 乾燥不可 10分 60分 発 泡 ○ - ○ ○ (当社調べ)
波長制御乾燥システム効果
早く乾き、
生産コストも大幅に削減。
蒸発に有効な赤外線を選択照射することにより、加熱による無駄な消費エネルギーを節減し、ランニングコストを約30〜50%抑えます
従来システムより省スペース化。生産時間の短縮を実現。
熱風発生機が不要であること、断熱材を簡略化できることなどから従来装置に比べて、設置スペースのコンパクト化が実現できます。
従来システムの2〜3倍の搬送速度や炉長の短縮が可能となり、乾燥時間の短縮を実現。生産能力の向上にもつながります。
波長制御乾燥システムサポート
開発から導入まで、ていねいにサポートします。
乾燥機の開発目標を設定します。
試験機で目標達成可否の検証を実施します。
お客様への試験機の導入や既設炉の改造により実ラインでの検証を実施します。
試験機の検証、調整を行い、量産機を導入します。
