ここでは「がいし」のトリビアをまとめて
いくつかご紹介します。
トリビア1:材質
「がいし」の材質はいろんな種類がある
古くから「がいし」の材料は、磁器やガラスなどのセラミック材料が使われてきました。日本も含め多くの国では、絶縁性、耐候性、耐熱性、機械強度などに優れる磁器を使用していますが、良質な磁器原料が得られない一部の国ではガラスを使用している場合もあります。
近年、耐候性では磁器製がいしにやや劣るものの、軽量で耐震性に優れるポリマー製がいしも登場しています。
日本ガイシでは、磁器製とポリマー製のがいしを製造・販売しています。
世界の懸垂がいし
トリビア2:種類
「『がいし』の形と種類」でご紹介した
「懸垂がいし」、「がい管」以外にも
がいしには種類があります。
送電用がいしには、懸垂がいし以外にも長幹(ちょうかん)がいしやラインポストがいしなどがあります。
懸垂がいしと長幹がいしは用途が同じで、必要な数を接続して使う懸垂がいしに対し、長幹がいしは懸垂がいし数個分をあらかじめ接続したような形状となっています。
変電用がいしには、がい管以外にステーションポストがいしがあります。変電所で「機器や建物」の内部に安全に電気を導くがい管に対し、ステーションポストがいしは、変電所内で電線や機器を支え、絶縁しています。
電車の線路上の電線の周りや、パンタグラフを支えている電車用の「がいし」もあります。
トリビア3:形
懸垂がいしにはいろんな形がある
懸垂がいしは、使用される国の環境に合わせて形を工夫しています。日本では笠の下側にひだがついていますが、工場の大気汚染が激しい地域では、雨で汚れが流れやすい「外ヒダ笠」を、雨が少なく砂がたまりやすい砂漠地域では、笠だけでヒダがない「エアロ笠」を使用しています。
トリビア4:色
がいしにはいろんな色がある
がいしの色は、白のほかに茶、ライトグレーがあります。日本では白と茶がよく使われます。
鉄塔に使われる懸垂がいしでは、たくさん接続した懸垂がいしを数えやすくするために、白色の懸垂がいし中の10個目と20個目を茶色にするなどの工夫をしている場合があります。
電柱に使われる配電用がいしには、白色のがいしに赤色や青色の線が描かれたタイプもあります。