「がいし」とは電気を絶縁し、
電線を支えるための
器具のことです。
「がいし」は漢字で「碍子」と書きます。
「碍」(がい)は「さまたげる」「じゃまをする」という意味で、訓読みで「碍げる」(さまたげる)と書くことができます。また、「ささえる」「ささえ」という読み方もあり、「支える」と同じ意味です。
「子」(し)は、何らかの機能を果たす物体や道具という意味を持ち、科学分野では、回転子、整流子、振動子、演算子などがあります。
「碍子」で「さまたげるもの」「ささえるもの」となります。
漢字の「碍子」、ひらがなの「がいし」、カタカナの「ガイシ」。
どれが正しい表記?
常用漢字表には「碍」の字がありません。このため、一般名称の「碍子」を通常の文章に使うことができず、ひらがなで「がいし」と表記します。
また、日本産業規格(JIS)の「がいし及びブッシング用語」(JIS C 3803)でも「がいし」とひらがな表記となっています。
「碍子」の漢字を読めない・書けない人が増えてきたことなどから、日本碍子は1986年に表記社名の「碍子」をカタカナにし、「日本ガイシ」に変更しました。(登記上の商号は現在でも漢字の「日本碍子」です)
電柱の上にある電線を支えている白いものや、鉄塔についている白いそろばんの玉のようなものが「がいし」です。
「がいし」はどこにあるの?
電柱や送電鉄塔などの電線が通る所には、「がいし」が存在します。
その他にも発電所や変電所にもたくさんあります。
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そろばんの玉が
何個も重なったような
形をしているのが
「懸垂(けんすい)
がいし」 -
電線を支え、
機器や建物の中に
電線を引き入れる
ための筒が
「がい管(がいかん)」 -
電車の線路の上の電線にも
「がいし」がついています。
また電車のパンタグラフを
支えているのも「がいし」です。
「がいし」はどんな
働きをするの?
電気を漏らさず、電線を支える
「がいし」
発電所で生まれた電気は、変電所で電圧を調整し、鉄塔から鉄塔へ、電柱から電柱へと送られ、私たちの住む町へとやってきます。