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2013年10月24日
日本ガイシ株式会社

高強度と高導電性を両立させた銅合金ワイヤーを開発

日本ガイシ株式会社(社長:加藤太郎、本社:名古屋市)は、東北大学金属材料研究所(仙台市)と共同で、高強度と高導電性の両立を実現した銅合金ワイヤー「ジルコニウム銅ワイヤー」を開発し、サンプル出荷を開始しました。

ジルコニウム銅ワイヤーは、銅にジルコニウムを0.5~5.0at%(アトミック・パーセント。原子数の比率)添加した合金を伸線加工した、高強度かつ高導電性の極細ワイヤーです。ジルコニウムの含有量や伸線加工の度合いを変えることで、一つの合金で幅広い強度と導電性の組み合わせを得られます。純銅に近い導電性であれば約3倍の強度、黄銅と同等の導電性であれば約3.5倍の強度があるため、直径0.02ミリメートルの極細ワイヤーを部品の導線として使用しても高い信頼性を確保できます。

銅は銀に次いで導電性が高い反面、軟らかいという欠点があり、さまざまな金属を添加して合金にすることで強度を高めています。一方で、合金にすると導電性は低くなり、相反関係にある強度と導電性の両立は難しいとされてきました。

当社は、合金溶解後に最適な冷却速度で急冷鋳造する製造技術の開発により、これまで約0.1at%しか銅に添加することができなかったジルコニウムを、最大で約50倍の5.0at%まで添加することに成功。さらに伸線加工を行い、銅とジルコニウム銅合金がナノ(10億分の1)メートルレベルで繊維状に伸びる重層構造を作ることで、高強度と高導電性の両立を実現しました。ジルコニウムを5.0at%添加した場合の強度は、銅合金として世界最高の2234メガ(百万)パスカルに達しています。

産業機器の小型軽量化・高性能化に伴い、部品に使用する導線の細経化が求められています。ジルコニウム銅合金の極細ワイヤーをコイルやモーターの巻き線、同軸ケーブルの導線として使用すれば、部品の小型軽量化・高効率化が可能になります。また、金属フィルター、メッシュ、放電・切断用ワイヤーなどの極細鋼線が使われている分野への展開も検討しています。

当社はすでに直径0.02~0.2ミリメートルの極細ワイヤーのサンプル出荷を始めており、電子機器や産業機器、自動車などの幅広い分野での適用を視野に入れ、2015年の量産開始を目指し、生産技術の確立を加速します。

 

代表的な工業材料の強度と導電率(電気伝導性)

 

ジルコニウム銅ワイヤーの内部組織

直径0.02ミリメートルのジルコニウム銅ワイヤー

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