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2004年11月05日
日本ガイシ株式会社

DNAマイクロアレイを用いた小児がんの予後診断法を開発

千葉県がんセンター(千葉県千葉市、センター長:渡辺一男)、久光製薬株式会社(佐賀県鳥栖市、社長:中冨博隆)、奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市、学長:鳥居宏次)、日本ガイシ株式会社(愛知県名古屋市、社長:松下雋)は共同で、DNAマイクロアレイを用いて小児がん「神経芽腫」の予後(病気の経過や終末についての医学的な見通し)を約9割の確率で予測する診断法を開発、世界で初めて実用化に成功しました。このDNAマイクロアレイを用いて、臨床検査受託会社の株式会社エスアールエルが臨床サンプルの遺伝子検査の受託を開始する予定です。

従来、神経芽腫の予後を予測する因子として、特定のがん遺伝子の増幅度合いが知られていましたが、自然に治癒するケースもあり、事前に予測することが困難でした。また「中間予後群」という、特定のがん遺伝子だけでは予測できない患者群もありました。4者が共同開発した高精度なDNAマイクロアレイを用いた予後診断法では、約200個の遺伝子を一度に検出・解析することで、今まで予測の難しかった中間予後群でも、高確率で高信頼度な予後診断が可能になりました。

千葉県がんセンターの中川原章研究局長のグループと久光製薬は、神経芽腫組織から約5.000個の遺伝子を抽出し、神経芽腫の発生と悪性化に関する研究を行ってきました。また、奈良先端科学技術大学院大学の石井信教授らのグループは、約5.000個の遺伝子の中から約200個の遺伝子を峻別し、バイオインフォマティクス技術を用いて高信頼度な予後診断ソフトの開発に成功。更に、日本ガイシは独自のマイクロセラミックス技術を応用したDNAマイクロアレイ製造技術「GENESHO(ジーンショット)」を開発、高精度で安定した品質のDNAマイクロアレイを生産しています。4者が互いの技術を組み合わせたシナジー効果を狙って共同研究を進めてきた結果、高確率で高信頼度な予後診断法を確立することができました。欧米でも他の方式のDNAマイクロアレイを用いた同様の研究が行われていますが、世界に先駆けて日本が初めて実用化に成功したものです。

この研究開発は今夏、イタリアのジェノバで開催された国際神経芽腫学会で遺伝学部門最高賞の「ルカロッティ賞」を受賞しています。

■用語解説

神経芽腫
小児の腹部腫瘍で、白血病に次いで多い小児がん。大部分が乳幼児期に発症し、悪性進行例では5年後の生存率が約30%と重篤なケースもある一方、中には自然治癒してしまうケースもある。また、両者の中間で予後の予測が困難なケースもある。
あらかじめ予後を予測することができれば、重篤なケースは早くから治療を施すことができるほか、治癒が期待できるケースでは、治療を緩和し、厳しい化学療法などによる副作用や腎障害などの後遺症を低減することができる。
DNAマイクロアレイ
基板上に遺伝子の断片(DNA溶液)をスポット、固定化したもの。遺伝子の断片(DNA)が相補的な相手と2重螺旋を形成することを利用して、未知のサンプル(この場合は予後の不明な神経芽腫からの抽出液)がどんな遺伝子を発現しているかを調べるもの。
日本ガイシが独自のマイクロセラミックス技術を応用して開発したDNAマイクロアレイ製造技術「GENESHOT(ジーンショット)」では、DNA溶液を定量的にスポットできるため、従来課題であった遺伝子発現量の誤差が低減され、正確な検査が可能である。
バイオインフォマティクス(生物情報科学)
生物学(biology)において情報科学(informatics)を扱う分野のことで、コンピュータを用いた生物学の研究を指す。膨大な情報の中から有用なものを引き出し、効果的な解析を行うなどの情報処理・解析手法を用いる。大量のデータを扱うゲノム分野で特に重要とされている。

以上


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