製品情報

医薬用水設備

医薬用水(製薬用水)とは

医薬用水(製薬用水)とは、医薬品製造工程で使用される水のことで、イオンや生菌・パイロジェンなど高度な管理が常に要求されます。医薬用水(製薬用水)の分類は以下の通りです。

常水

常水とは、水道水あるいは消毒された井戸水を指します。製薬用水の原水として使用されます。

精製水

精製水とは、常水からイオンや生菌を除去した水を指します。器具の洗浄用水や、生薬の抽出用水、分析用水として使用されます。

パイロジェンフリー水(UF水)

パイロジェンフリー水とは、UF膜(Ultra Filter:限外ろ過膜)で精製水から更に生菌・パイロジェンを除去した水を指します。器具の仕上洗浄用水や、ゴム栓の洗浄用水、透析用調整用水、注射剤の調整用水として使用されます。

注射用水(WFI)

注射用水とは、精製水を蒸留または超ろ過(膜法WFI)により精製した水を指します。注射剤の精製器具の仕上洗浄用水や、ゴム栓の洗浄用水、透析用調整用水、注射剤の調整用水として使用されます。

ピュアスチーム

ピュアスチームとは、精製水を蒸留により精製した蒸気を指します。設備や配管、器具の滅菌に使用されます。

医薬用水(製薬用水)設備の概要

医薬品製造工程で使用される水は、高度な管理が常に要求されます。日本ガイシの医薬用水(製薬用水)設備は、最適な膜分離技術の組み合わせにより、安全性の高い水を提供します。

精製水から注射用水(WFI)まで、日本ガイシの長年にわたる豊富な実績は、信頼性の高い経済的なシステムをお約束します。

関連資料

原薬製造に使用される製薬用水設備の仕様と水質管理方法について、最近の技術動向を紹介します。「化学装置」2010年7月号(工業調査会発行)に掲載されたものを、許可を得て転載しました。

特集:医薬品・化粧品における製造技術 原薬製造用の製薬用水設備(PDF:1,333KB)

精製水(イオン交換水)

日本ガイシの精製水製造プロセスは、原水の性状に合わせて従来のイオン交換樹脂法に加え、逆浸透膜(RO)による前段処理、連続再生式イオン交換法など、多様な技術の組合せにより最適なシステムを提供します。

パイロジェンフリー水/注射用水(WFI)

日本ガイシのパイロジェンフリー水・注射用水(WFI)装置には総合膜エンジニアリングメーカーとして、有機・無機膜にわたる豊富な設計ノウハウとクリーンテクノロジーの経験が生かされています。
パイロジェンフリー・無菌化技術の経験と実績により、安全性に優れ、信頼性の高いシステムを実現しました。
また、従来の蒸留器を用いる注射用水(WFI)装置だけでなく、新たに蒸留器を使用しない「膜法WFI(超ろ過)」装置についても納入実績があります。膜法WFI(超ろ過)にすることで、蒸留器で必要としていた蒸気使用量が大幅に削減される為、イニシャルコストだけでなく、ランニングコストの削減や省エネ・カーボンニュートラル/脱炭素化に貢献します。

医薬用水(製薬用水)のトータルシステム

調整用水やパイロジェンフリー水を、いつでも安全な品質で確実に得るためには、各製造機器およびシステム全体が適切に設計・製作される必要があります。

膜装置や蒸留機が機器単独で安全に機能することはもちろんのこと、貯蔵タンク、熱交換器や配管などの全設備が、適切な殺菌システムと組み合わされて、設計の目的通りの水質が確実に供給されることがバリデートされていなければなりません。

生命を守る医薬用水(製薬用水)に対して、日本ガイシはトータルシステムでご期待にお応えします。

分類

常水 水道水あるいは消毒された井戸水
精製水 常水からイオンを除去した純水
パイロジェンフリー水 UFなどで生菌・パイロジェンを除去した精製水
注射用水 精製水から蒸留法により製造された注射用水

水質基準

用水
管理項目
精製水 パイロジェンフリー水 注射用水
導電率
(µS/cm.20度)
1以下 1以下 1以下
生菌(cfu/100ml) 10,000以下 10以下 10以下
エンドトキシン(EU/ml) 0.25以下 0.25以下
不溶性微粒子(コ/ml) 10µm以上 25以下
25µm以上 3以下
TOC(PPb)
オフライン測定
500以下 500以下 500以下

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