2009年01月05日
日本ガイシ株式会社
日本ガイシ株式会社(社長:松下 雋、本社:名古屋市)はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ水利電力庁からNAS(ナトリウム硫黄)電池システム50MW(メガワット)を受注しました。NAS電池を用いて電力負荷を平準化することで、ガスタービン発電機の運転を効率化でき、発電時の燃料消費量とCO2排出量の削減を実現します。今回の大口受注を足がかりに、NAS電池事業を海外市場に本格展開します。
アブダビ首長国は石油収入による豊富な資金力を背景に、世界最大の政府系ファンドを有し、インフラ整備や新産業振興への投資を活発化させています。エネルギー・発電分野では、主流の天然ガス発電の効率的運用や原子力、大規模太陽光など新エネルギーによる発電の導入に積極的に投資し、化石燃料依存からの転換を目指しています。昨年5月には2000億円を投じる太陽電池工場の建設を発表し、今月は新エネルギーの開発・促進を図る「世界未来エネルギーサミット」を開催するなど、環境対応を重視しています。
アブダビ水利電力庁は限られた資源である天然ガスによる発電の効率的な運用を検討してきました。NAS電池は大容量の電力を一度に貯蔵できるため、電力の需要が少ない時に蓄電、多い時に放電することで電力負荷を平準化(ピークカット)し、一日の供給電力をより有効に活用することができます。ガス発電機を一定の出力で運転し、発電効率を上げることで、燃料の消費量とCO2の排出量を削減することができます。また、蓄えている電力を即時に取り出せるため、非常用電源としても利用できます。
アブダビ首長国の中心部アブダビ島に点在する複数の変電所に、まず計50MWのNAS電池システムを納入します。今後さらに拡大される計画で、電力需要の拡大が著しいアブダビ本土への展開や大規模太陽光発電への活用も検討されています。
NAS電池はこれまで、青森県六ヶ所村の風力発電所に納入した定格出力34MWを最大規模として、国内外の約200カ所で合計270MWが使用されています。
今後アブダビと同様な用途で中近東諸国や欧州、米国でもNAS電池を使った蓄電システムの導入が検討されています。今回の受注を足がかりに、それぞれのニーズに最適なNAS電池システムを提案し、海外向けの販売活動を本格的に展開していきます。
NAS電池は、独自技術で量産に成功したセラミックスを固体電解質とし、負極にナトリウム(Na)と正極に硫黄(S)を用いた蓄電池です。東京電力株式会社と共同開発し、世界で唯一、実用化に成功、2003年から量産しています。大容量の電力貯蔵が可能で、これまで負荷平準や瞬低(瞬時電圧低下)対策、非常用電源、風力や太陽光発電への併設、電力の需給調整用途に実績を重ねてきました。以下のような特長があります。
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