クロコくんが日本ガイシのセラミックスをご紹介

INTERVIEW 03

「分子のふるい」の技術を育て、
豊かな暮らしを支えつづけるクロコ。
研究開発本部 NCMプロジェクト マネージャー 
新野 真紀子

10億分の1メートル以下の細孔径をもつ「サブナノセラミック膜」の実用化に取り組む研究開発本部の新野真紀子。社内で生まれた技術を育て、製品にしていく開発チームを束ねている。実用化が進んでいけばエネルギー開発の常識を塗り替えてしまうほどの可能性を秘めた「分子のふるい」の研究を通して、豊かな暮らしを支えていくクロコだ。

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クロコ
業界の常識を変える「分子のふるい」。

日本で最初にセラミックフィルターの量産を開始した日本ガイシ。現在では世界トップレベルの総合メーカーとして、さまざまなセラミックフィルターを世に送り出しています。その中で私のチームが取り組んでいるのが「サブナノセラミック膜」の実用化。分子サイズや分子構造の違いによって特定の分子を“ふるい分ける”機能を活用して、天然ガスに含まれるメタンと、不純物となるCO2を分離する膜の量産化をめざしています。
サブナノセラミック膜には、これまで使われてきた高分子の膜と比べてメタンロスを少なくできるというメリットがあります。そのため、ムダの少ないガス生産が可能となります。また、セラミックの膜はCO2への耐性が強いため、CO2濃度が高すぎてこれまで開発が見送られてきた品質の低いガス田からもメタンが取り出せます。つまり、これまで「できない」とされていた業界の常識をガラリと変えてしまう可能性を秘めているんです。

「量産化」への大きな壁を越えて。

サブナノセラミック膜の開発は実証実験のフェーズに進もうとしていますが、これまでにはさまざまな壁がありました。たとえば、サブナノセラミック膜は長さ1メートルの基材に空けられた約1600個の小さな穴すべてに、数ミクロンの膜を均一につけていくことが重要なのですが、そのノウハウの構築に手間がかかりました。実験レベルの段階ではサンプルを何個か作製できればまずは「成功」となりますが、量産の現場では、何十個~何千個作っても、ほぼ100%の確率でうまくいかないと成功とは言えません。
その課題を解決するためには、チーム全員でさまざまなアイデアを出し、みんなで議論し、トライ&エラーを繰り返すことが必要となります。私はマネージャーとしてチームのモチベーションが常に高く保たれるよう、チームメンバーと密なコミュニケーションをとることを意識して量産化への壁をひとつひとつ越えていきました。

ものづくりは、「夢」がある仕事。

私に「ものづくりの楽しさ」を教えてくれたのは、ロケットエンジンなどの研究開発をしていた父でした。子どもの頃から「こんな技術で、こんなことができるといいよね」という話をよく聞かせてくれたんです。開発試験で失敗をした話でさえも楽しそうに話す姿や、「そんなこと本当にできるの?」「いや、できたらすごいじゃないか」という父との会話の中で、「ものづくりの仕事には夢があるんだな」と感じたのを憶えています。
そして私がものづくりの仕事で大切にしているのが、「技術は使ってもらうことに意味がある」ということです。どんなに素晴らしい技術でも、お客さまに使ってもらうことで、はじめて社会に貢献できますし、私自身もそこに仕事のやりがいを感じます。
世の中で使ってもらえ役立つ「製品」にするにはどうしたらいいかを考え、社内で生まれた技術を大きく育てる仕事に取り組みつづけたいと思います。

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