第二回 早く、均一に「混ぜる」
多孔体ってなに

セラミック製品にとって「混ぜる」とは製品の出来を左右する重要なプロセスのひとつです。混ぜ方が不十分だと原料成分が部分的に偏り、その後の製造プロセスでさまざまな不良の原因になります。たとえば押出成型品の場合、押し出す材料の流れに不均一が生じて形状不良が発生したり、乾燥や構成のプロセスで収縮の違いによって割れたり変形したりしてしまいます。

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「混ぜる」技術は「混合」「混練」「分散」の3つに分類できます。日本ガイシでは製品によってこれらの方法を使い分けたり組み合わせるなど原料をより均一に混ぜるためいろいろな工夫をしています。

お菓子づくりでは、粉と水分、つなぎにする卵などをすべて同時に混ぜるとだまが出来てしまい、手順にそって丁寧に少量ずつ混ぜれば均一に混ざることを経験上知っている人は多いと思います。しかし、製菓工場での量産となると、すばやく均一に混ぜなければなりません。セラミックスを混ぜる場合も同じ技術が必要です。多種類の粉、原料に、つなぎ、バインダーと水を均一に混ぜるため、まずは粉体だけを混合し、それに水を加えて、混練しています。これを効率よく行うために、特殊な装置を導入して短時間で均一に混ぜる工夫をしています。

小さくて機能性が要求される製品の場合は、分散技術を要することが多くなります。この技術は原料を液体中に粒子単位でバラバラにするもので、ファンデーションなど、なめらかで伸びのよい化粧品の製造に応用されています。粒子の細かい原料粉体を混ぜるときには、粉体が液体をはじいてダマになる傾向があります。これを防ぐため、分散剤を液体に混ぜて粉体になじむようにします。さらに、細かくて凝集しやすい粒子は集合魂状になっているので、機械的な力を加えてバラバラにします。バラバラになった粒子の表面は、分散剤によって覆われ、再び凝集しないようになります。

これらの技術を実現するため、当社では材料に適した解砕技術や分散剤などの選択はもちろん、これらの効果を最大限に発揮させるため、分散剤の適正添加量や温度条件の設定などの環境調査についての研究を進めています。

今後は、さらに小さく、高機能で高精度な製品の増加が予想されることから、これらに展開可能な技術を開発していかなければなりません。そのためには「混ぜる」プロセスとして、今まで以上に細かく凝集しやすい粒子を均一に混ぜる技術や、混ぜると同時に原料粒子の表面を性質の異なる微粒子でコーティングすることで新たな機能を持った複合粉体を作る技術、また省エネを意識した装置の研究などへの取り組みが必要になってくると考えています。

次回は「練る」がテーマです。

参考文献
食品工学基礎講座4 混合と成形 矢野俊正/桐栄良三監修 (株)光琳
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